2004 Fiscal Year Annual Research Report
細胞機能を負に制御する細胞間信号伝達システムCD47-SHPS-1系の生理機能
Project/Area Number |
16370057
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
的崎 尚 群馬大学, 生体調節研究所, 教授 (80252782)
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Keywords | 細胞間シグナル伝達 / SHPS-1 / CD47 / 細胞骨格 / マクロファージ機能 / SIRPβ / Ectodomain shedding / 細胞運動 |
Research Abstract |
私共は、これまで蛋白質チロシンリン酸化を介する細胞内シグナル伝達系に関する研究を継続してきているが、その過程において、全く新たな細胞間シグナル伝達システムであるCD47-SHPS-1系を見い出している。本研究では、このCD47-SHPS-1系の生理機能と作用機構に関し検討を行った。その成果を以下に、列記する。 (1)神経芽腫由来細胞において、CD47の強制発現により突起伸長が刺激された。この効果は可溶性SHPS-1-Fcの存在下で増強すると共に、著明なfilopodia形成が誘導された。CD47はSHPS-1結合によりインテグリンやCdc42/Racを介して細胞骨格系を正に制御することが示唆された。 (2)赤血球上のCD47はマクロファージ上のSHPS-1と相互作用して、赤血球貪食を負に制御する。SHPS-1のファミリー分子であるSIRPβはDAP-12-Syk-SLP-76という一連の分子のチロシンリン酸化を誘導し、RAS/MEK/MAPキナーゼカスケードの活性化を介しマクロファージによる貪食を亢進させることを見い出した。一方、皮膚ランゲルハンス細胞の遊走は、SHPS-1抗体や可溶性CD47-Fcの存在下で著明に抑制された。 (3)SHPS-1は細胞外刺激依存性にEctodomain sheddingを受け、これがリゾホスファチジン酸など生理的リガンドにより刺激されることを示した。このEctodomain sheddingはSHPS-1による細胞運動の制御に関与していることが示唆された。
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Research Products
(6 results)