2004 Fiscal Year Annual Research Report
ユビキチンリガーゼによって制御されるタンパク群の機能解析
Project/Area Number |
16370084
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
中山 啓子 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (60294972)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三宅 智 東北大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (00332346)
石田 典子 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (10361073)
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Keywords | ユビキチン / ノックアウトマウス / プロテオーム解析 |
Research Abstract |
時間的・空間的なタンパク質の発現量調節システムの全貌を理解することを目標に本研究を行った。基質特異的にタンパク質分解を誘導する系としてユビキチン・プロテアソーム系が重要な役割を果たしていることが知られている。この「基質特異性」を決定しているのはユビキチンリガーゼ(E3)であるが、ユビキチンリガーゼ候補分子の基質は実はほとんど不明である。 そこで本研究では、遺伝子改変動物(ノックアウトマウス等)を用いて、遺伝子改変によって生ずるタンパク質の変化を網羅的に検索するシステムを構築し、ユビキチンリガーゼの生理的基質の同定を試みた。 まず培養細胞抽出液中に含まれるユビキチン化タンパク質を抗ユビキチン抗体を用いて濃縮し、プロテオーム解析を行った。ユビキチン化タンパク質を500種以上決定することに成功した。 つぎに、ユビキチンリガーゼノックアウトマウスより抽出されたタンパク質を野生型と比較し、ユビキチンリガーゼの基質の検索を行った。まず、当該ユビキチンリガーゼの機能している臓器を推定するためにin situ hybridization法を行った。さらに、ノックアウトマウスおよび野生型から、発現が確認された臓器のタンパク質抽出液を調製、それぞれの抽出液に異なる蛍光色素標識を行った。これらの標識タンパク質を同量混合し、発光を計測する。その際、あらかじめラベルされたタンパク質をタンパク二次元電気泳動法などで展開しておけば、量的に増加または減少したタンパク質を発光色の変化としてとらえることが可能である。この方法を用いて、ノックアウトマウスで特異的に蓄積しているタンパク質の存在を知ることに成功した。
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Research Products
(15 results)