2005 Fiscal Year Annual Research Report
分散する不斉一な育種栽培試験データのグリッド技術による仮想統合・利用環境の創出
Project/Area Number |
16380011
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Research Institution | 独立行政法人農業・生物系特定産業技術研究機構 |
Principal Investigator |
二宮 正士 独立行政法人農業・生物系特定産業技術研究機構, 中央農業総合研究センター・農業情報研究部, 部長 (90355488)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩田 洋佳 独立行政法人農業・生物系特定産業技術研究機構, 中央農業総合研究センター・農業情報研究部, 主任研究部 (00355489)
法隆 大輔 独立行政法人農業・生物系特定産業技術研究機構, 中央農業総合研究センター・農業情報研究部, 主任研究官 (70355486)
渡邊 朋也 独立行政法人農業・生物系特定産業技術研究機構, 中央農業総合研究センター・虫害防除部, 室長 (20355548)
島田 信二 独立行政法人農業・生物系特定産業技術研究機構, 作物研究所・畑作物研究部, 室長 (30355309)
長谷川 利拡 独立行政法人農業環境技術研究所, 地球環境部, ユニット長 (10228455)
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Keywords | データグリッド / 育種情報 / 栽培情報 / 情報共有 / データマイニング |
Research Abstract |
本研究は、各地の試験場等でばらばらに管理され死蔵されがちな育種栽培試験データを,現場における日常業務の範囲で簡単に仮想統合し全国の関係者間での共有を可能にし、さらに気象データベースなどと自動的に連携させて、全国レベル・長期間のデータを対象にしたデータマイニングや作物モデルの演算を容易に可能にする分散協調型のデータ仮想統合・利用環境の研究開発を目的にしている。 1.育種栽培試験データ共有基盤ソフトウエアの開発: (1)表計算シートで保存されるデータの不斉一性を吸収するためにXSLT(XML文書の構造を別の形式に変形するための変換ルールを記述するもの)を導入した。そのため、昨年度に開発した表計算ソフトで分散管理されるデータをネットワーク上で仮想統合できるサーバ・アプリケーション(以下AP)におけるデータ交換を全てXML統一化し、ダウンロードはSpreadSheetXML形式とした。また、共有データベースのカラムの種類は標準スキーマとして準備した。その結果、数シートにまたがるデータなども対応可能になった。また、カラムの新規追加や属性の変更もスキーマの変更とEJB(DBMSの抽象化)の修正のみで迅速に対応可能となった。XMLの妥当性は標準スキーマに基づき簡単にチェックし異常値を排除できる。 (2)APの検索設定画面など利用者インタフェースをより簡便なものに改良し、使い勝手が大幅に向上した。 2.仮想統合化データと連携するデータマイニングツールの構築 (1)栽培データと気象データを連携させるためのプログラムとAPを統合した。関連して、試験地の緯度・経度情報を保存するテーブルを準備し、それらの情報を追加するインタフェースを付加した。気象データの獲得はこれまでに開発した気象データ仲介ミドルウエアMetBrokerを利用した。 (2)以上により、栽培試験データとそれに対応する時期・場所の気象データが極めて簡便に統合できるようになり、生育モデルのパラメータ推定や、遺伝子型×環境交互作用を解析し品種や系統の適応性をより詳細に理解するためのデータマイニングモデルなどが必要とするデータを簡便に提供する基盤がほぼ完成した。
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Research Products
(4 results)