2005 Fiscal Year Annual Research Report
有用微生物間の相互作用と植物における生体防御機構の解明
Project/Area Number |
16380035
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
百町 満朗 岐阜大学, 応用生物科学部, 教授 (90113612)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松原 陽一 岐阜大学, 応用生物科学部, 助教授 (40301212)
須賀 晴久 岐阜大学, 生命科学総合研究支援センターゲノム分野, 助手 (20283319)
久保田 真弓 岐阜大学, 応用生物科学部, 助手 (40377693)
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Keywords | 有用微生物 / 抵抗性誘導 |
Research Abstract |
アーバスキュラー菌根菌のGlomus mosseaeと植物生育促進菌類のPhoma sp.を組合せてキュウリに接種したところ、Phoma sp.のキュウリ根への定着が著しく減少し、その場合のキュウリ炭疽病の抑制効果も低下したことは既に報告した。その後、植物生育促進菌類であるPenicillum sp.をG.mosseaeと組合せてキュウリに接種したところ、Penicillum sp.のキュウリ根への定着は減少せず、キュウリ炭疽病の抑制効果が確認された。一方、土壌病原菌であるRhizoctonia solaniAG4に対するこれらの組合せ接種では、植物根への定着の低下に関わらず相乗的な病害抑制効果が認められた。PCR-DGGE法による土壌微生物相の解析の結果、G.mosseaeとPhoma sp.の接種により共通の糸状菌および細菌種が減少あるいは増加し、組合せ接種によりその変化は著しくなった。これらの微生物種の特定と病害抑制への関与を明らかにする必要がある。また、これまでにPhoma sp.やPenicillum sp.をキュウリに接種することで、細胞壁におけるリグニンの集積や活性酸素種の生成、さらにはペルオキシダーゼやキチナーゼ、β-1,3-グルカナーゼといったPRタンパク質の生成が確認されているが、G.mosseaeとの組合せ接種においてこれら一連の防御関連応答に差異があるのかを今後明らかにしていく必要がある。
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Research Products
(3 results)