2005 Fiscal Year Annual Research Report
生体膜表面糖鎖ミメティックスによる人工複合糖質の機能設計
Project/Area Number |
16380077
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
碓氷 泰市 静岡大学, 農学部, 教授 (50111802)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村田 健臣 静岡大学, 農学部, 助教授 (30273171)
山崎 昌一 静岡大学, 理学部, 助教授 (70200665)
山本 憲二 京都大学, 大学院・生命科学研究科, 教授 (70109049)
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Keywords | Glycotechnology / Glycoscience / Glycoconjugate / Glycomimetics / Molecular design / Artificial mutin / Neoglycolipid / Glycomaterial |
Research Abstract |
生体膜表面上の複合糖質オリゴ糖鎖を分子認識のシュガーチップと見なし、ポリペプチドや脂質をベースにしてにこれら糖鎖を組み込むことで人工の糖タンパク質や糖脂質といった生体膜表面ミメティックスによる人工複合糖質の機能設計を目的とした。 人工ムチンの設計にあたり、(1)インフルエンザウイルス受容体糖鎖構造、(2)リンカー部、(3)ポリペプチド部の各モデュールに3分割し、単純な工程で繋ぎ合わせが可能なグライコモデュール法を考案した。まず、(1)+(2)を酵素法によりオリゴ糖鎖配糖体を合成し、これと(3)とを化学的に自在に繋ぎ合わせることで様々な置換度で糖鎖を導入したアシアロ型ポリペプチドを合成した。最後に、酵素的にシアル酸を伸長させることでインフルエンザウイルスの受容体糖鎖への認識特異性に対応したシアロ型糖鎖ポリペプチド(人工ムチン)ライブラリーを作製することに成功した。 ネオ糖脂質の設計にあたっては、グリセロリン脂質をベースとしてホスホリパーゼDを触媒素子として、予め酵素合成しておいたラクトース配糖体へ特異的な転移反応を利用し、実に簡単にワンポットで組み込むことの出来る効率的な両親媒性ネオ糖脂質の合成に成功した。これらは水中で容易に自己組織化してリポソーム(脂質二重膜)を形成し、その膜表面に突き出たラクトース残基は糖鎖プローブとして機能することを実証した。
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Research Products
(6 results)