2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16380091
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
松本 清 九州大学, 農学研究院, 教授 (80038322)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮本 敬久 九州大学, 農学研究院, 助教授 (70190816)
松井 利郎 九州大学, 農学研究院, 助教授 (20238942)
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Keywords | イムノ-PCR / ビスフェノールA / 表面プラズモン共鳴 / アレルゲン / 嘔吐型セレウス菌 / RAPD / PCR |
Research Abstract |
内分泌撹乱作用が疑われるビスフェノールA(BPA)、および卵白中の主要アレルゲンであるオボアルブミン(OVA)の高感度検出を試みた。測定に先駆け、各物質に対する抗体(市販)の還元糖末端に対してビオチン修飾を行った。また、pBluescriptより227bpのビオチン化マーカーDNAを得た。その後、これらを用いてBPAについては間接競合法、OVAについてはサンドイッチ法に基づいてそれぞれImmuno-PCR検出を行った。その結果、BPAにおいては、0.1ppb〜1ppmの範囲において測定可能であり、表面プラズモン(SPR)センサと比較して1オーダー高感度であった。一方、OVAについては0.01ppb〜100ppmの濃度範囲において測定可能であった。今後、PCR増幅後SPRセンサによりPCR産生量を見積もるPCR-SPR検出、および各測定条件の検索によりさらなる高感度化を試みる。 セレウス菌は嘔吐毒および下痢毒を産生する食中毒細菌で、食品中に広範に存在する。近年、数件の本菌による新生児死亡事例も報告されている。本菌の検出には、NGKG培地などの選択培地が用いられるが、すべてのセレウス菌が毒素を産生するわけではない。下痢毒生産株についてはELISA法やPCR法による迅速検出法の報告があるが、嘔吐毒生産株迅速検出のためのELISA法やPCR法抗体は未だ報告がない。本年度は市販のRAPDプライマーでセレウス菌特異的に増幅された3.2kbのDNA断片の塩基配列を決定し、嘔吐毒産生セレウス菌株を検出するためのプライマーセットを作製した。本プライマーセットを用いるPCRにより類縁菌のB.thuringiensisや他のバチルス属細菌に妨害されることなく嘔吐毒産生セレウス菌を検出できた。また、リアルタイムPCR法によるサルモネラ菌、大腸菌O157などの主要な食中毒細菌の一斉迅速検出法についても検討を始めた。
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Research Products
(1 results)