2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16380091
|
Research Institution | KYUSHU UNIVERCITY |
Principal Investigator |
松本 清 九州大学, 大学院農学研究院, 教授 (80038322)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮本 敬久 九州大学, 大学院農学研究院, 教授 (70190816)
松井 利郎 九州大学, 大学院農学研究院, 助教授 (20238942)
|
Keywords | イムノ-PCR / ビスフェノールA / ノニルフェノール / 表面プラズモン共鳴 / アレルゲン / バチルス属細菌 / RAPD法 / 嘔吐型セレウス菌 |
Research Abstract |
1.リアルタイムImmuno-PCRにより、代表的なアレルゲンであるオボアルブミン(OVA)およびリゾチームの測定評価を行い、以下の知見を得た。 1)OVAに対するモノクローナル抗体、並びにビオチン修飾DNAを作製した。 2)プレートを用いたリアルタイムImmuno-PCRによるOVAの測定の結果、OVA濃度10^<-10>-10^<-6>g/mlにおいてOVA濃度依存的なThreshold cycle(Ct)値の減少が確認された。サンドイッチELISA法では10^<-8>-10^<-4>g/mlにおいてOVA濃度依存的な吸光度の増加が確認されたことから、リアルタイムImmuno-PCRはサンドイッチELISA法と比較してより低濃度側でのOVAの測定が可能であることが示唆された。 3)抗マウスIgG抗体固定化磁気ビーズを用いたリアルタイムImmuno-PCRによるOVAの測定では10^<-10>から10^<-6>g/mlにおいてOVA濃度依存的なCt値の減少が確認された。このことから、抗マウスIgG抗体固定化磁気ビーズを用いることで、サンドイッチELISA法、またプレートを用いたリアルタイムImmuno-PCRによる測定と比較し、検出感度に向上が認められ、また再現性も確認された。 4)抗マウスIgG抗体固定化磁気ビーズを用いたリアルタイムImmuno-PCRによるリゾチームの測定では10^<-7>以上のリゾチーム濃度において濃度依存的なCt値の減少が確認されました。サンドイッチELISA法では10^<-7>-10^<-5>g/mlにおいてリゾチーム濃度依存的な吸光度の増加が確認されたことから、リアルタイムImmuno-PCRはサンドイッチELISA法と比較して、ほぼ同等の検出感度が得られた。 2.B.cereusとB.thuringienesisを区別し、嘔吐毒食中毒を引き起こすB.cereusを検出するため、PCRに基づく方法を開発した。乳製品及び乳加工工場から単離された49株のB.cereusを特徴付け、これらの株の検出にPCRアッセイを適用し、良好な結果を得た。 3.SEBを増殖培地として用い、37℃で18時間培養した増菌液で調製したゲノムDNAから6種の主要な食中毒細菌を一斉迅速に検出する方法を開発した。標的細菌特異的なプライマーセット及び蛍光標識プローブを用いて、5'-nuclease法によるmultiplex real-time PCRによって、2本の反応チューブで6種の主要な食中毒細菌を同時検出可能であった。
|