2006 Fiscal Year Annual Research Report
伝統木造の構造機能を取入れた純木質SI構法(スケルトン・インフィル)住宅の開発
Project/Area Number |
16380120
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Research Institution | KYOTO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
小松 幸平 京都大学, 生存圏研究所, 教授 (20283674)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
片岡 靖夫 中部大学, 工学部建築学科, 教授 (40102769)
瀧野 真二郎 京都大学, 生存圏研究所, 助手 (90115874)
森 拓郎 京都大学, 生存圏研究所, 助手 (00335225)
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Keywords | スケルトン・インフィル / クロスラップ接着接合 / グルーインロット接合法 / ラグスクリューボルト / スギ圧縮木材 / 土塗り壁 / 木ダボ / 込み栓 |
Research Abstract |
1)純木質系SI構法住宅のための外部架構に関する研究 前年度までに、異樹種集成材を柱-梁部材とする純木質ラーメン架構を可能とする接合部の開発を完了した。その結果、クロスラップ接着接合法(CLG)、グルーインロッド接合法(GIR)、フランジ接合型モーメント抵抗接合法(H-edge)、ラグスクリューボルト接合法(LSB)など各種接合法がそれぞれの特性を生かして木質形SI構法住宅のスケルトンとして利用可能であることを理論的並びに実験的に明らかにした。 2)木質系SI構法住宅のための接合部補強に関する新しい試み SI構法住宅のスケルトン(骨組み)とインフィル(内部間仕切り、耐力壁)との結合法として、本研究課題ではラグスクリューボルト接合法(LSB)とスギ圧縮木材のダボや込み栓(CSDやCSW)を用いる方法の2つを研究した。LSB接合法については、繊維方向に平行に引き抜く場合と、垂直方向に引き抜く場合とで力学的挙動にかなり大きな特徴があることを見いだし、それぞれの挙動を各種材料、物理的パラメータを含む力学モデルによって再現できることを理論的、実験的に明らかにし、LSB接合部の設計式を提案した。CSDやCSWについては、低比重のスギを100度以下の温度下で元の体積の1/3程度まで圧縮することで、高比重のダボや栓を造ることができ、それらは水分を吸収することで再び膨潤回復を起こし、接合部の嵌合度を常に一定に保つ優れた性能を長期間に渡って失わないことを実験的に明らかにした。 3)SI構法住宅の構造設計法の開発 当初計画通りの集成材をスケルトとするSI住宅を期間中に建設することが出来なかったため、その代替として、楔締め半剛節門型架構のスケルトンと土塗り壁をインフィルとするSI構法住宅の限界耐力設計法の開発を行い、我々が別途建設に係わったSI構怯住宅が極めて稀に発生する大地震に対しても安全限界以内の変形で持ちこたえることを計算上明らかにした。
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Research Products
(6 results)