2006 Fiscal Year Annual Research Report
魚類における生殖系列細胞の誘導に関する実験発生学的研究
Project/Area Number |
16380124
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
山羽 悦郎 北海道大学, 北方生物圏フイールド科学センター, 教授 (60191376)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
足立 伸次 北海道大学, 大学院水産科学研究院, 教授 (40231930)
吉崎 吾朗 東京海洋大学, 海洋科学部, 助教授 (70281003)
平井 俊朗 帝京科学大学, 理工学部, 講師 (30238331)
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Keywords | 生殖系列キメラ / 始原生殖細胞 / PGC / 異種間キメラ / 生殖細胞質 / nos 1 / vas |
Research Abstract |
1.キンギョ、ドジョウの可視化したPGCを不妊化したゼブラフィッシュへ移植した異属、異科間の生殖系列キメラの誘導を行なった。これらの成熟したゼブラフィッシュキメラオス個体では精子が分化していた。この精巣を取り出し、ドナー種の卵と受精したところドナー種が発生したことから、ゼブラフィッシュ内でドナーの機能的な精子が分化したことが示された。 2.マコガレイ、マツカワガレイ、ウナギの受精卵ヘゼブラフィッシュnos1 3'UTR mRNAにGFPを結合した人工mRNAを注入することで、PGCが可視化されることが明らかになった。 3.不妊性が期待されるドジョウの3倍体が、借腹生産の宿主として機能するかどうかを明らかにするため、第2極体放出阻止型の野生型3倍体胚にアルビノ2倍体PGCを移植した生殖系列キメラ個体を作成した。2n→2nキメラ6個体中2尾、2n→3nキメラ2尾中1尾がドナー由来の配偶子を産生した。 4.ニジマス精原細胞の凍結保存条件を至適化した結果、1.3Mのプロピレングリコールを凍結保護剤に用いることで高生残率が得られることが明らかとなった。またこの方法で凍結した精原細胞は宿主個体に移植した場合、通常の精原細胞と同様に宿主生殖腺に移動し、そこに取り込まれる事を確認した 5.ニジマス卵原細胞を卵巣から取り出し、艀化稚魚腹腔内へ移植した結果、ドナー卵原細胞は宿主生殖腺に取りこまれ、そこで増殖を開始した後、オス宿主内においては機能的な精子にまで分化可能であることを明らかにした。
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Research Products
(7 results)