2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16380142
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
松永 茂樹 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (60183951)
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Keywords | 魚病細菌 / 抗菌性 / 海綿 / Aeromonas hydrophila / 二次元NMR / 構造決定 |
Research Abstract |
魚病関連細菌に対する抗菌活性を指標として、日本沿岸産海産無脊椎動物の抽出物のスクリーニングを行った。本スクリーニングにおいて、口之永良部島産海綿Pseudoceratina sp.の抽出物がAeromonas hydrophilaに対して顕著な活性を示したため、活性成分の探索を行った。本海綿のメタノール抽出物を溶媒分画および逆相クロマトグラフィーに付し、活性を示す化合物を3種類単離した。最も極性の高い化合物は、既知化合物のmoloka'iamainの窒素原子がメチル化されたN-methylmoloka'iamineであった。中間の極性を示す化合物はN-methylmoloka'iamineの窒素原子がさらにシアノ基で置換された非常に珍しい官能基をもっていた。この証明は、N-methylmoloka'iamineにシアノ基を付加することにより証明した。最も低極性の化合物もN-methylmoloka'iamineがさらに修飾された化合物であった。修飾基の構造は核磁気共鳴などの機器分析データから珍しいtricyclo[5.2.1.0^<2,6>]-decane骨格をもつことを導いた。なお、二次元NMRデータかた導いた化学構造式を確認するために、分子内のケトン基を還元して得られた化合物についても構造解析を行った。上述の化合物に加え、Edwardsiella tardaに対して活性を示す化合物として、既知のaaptamine誘導体を単離した。
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Research Products
(1 results)