2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16380156
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
小林 久 茨城大学, 農学部, 助教授 (80292481)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐合 隆一 茨城大学, 農学部, 教授 (30261746)
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Keywords | 物質フロー / バイオマス / 温室効果ガス排出 / LCA / 土壌肥料成分 / 資源・エネルギー消費 / 地域物質代謝 |
Research Abstract |
農家単位〜集落単位の営農・地域農業経営,コンポスト化とメタン発酵によるバイオマス利活用シナリオへのLCA手法の適用および燃料エタノールのWell-to-Wheel評価に関する研究により,機能単位・システム境界の考え方,LCA適用の限界について考察した。これらの研究成果は,事例分析の論文(印刷中),well-to-Wheel評価(報文投稿中)としてまとめた。さらに,土地利用情報と連携する炭素・窒素フローの空間的把握手法について検討し,GIS連携型LCA評価ツールの枠組みを予備的に整備した(論文発表)。 次に,バイオマス利活用の分析において既存のLCAデータベースや研究成果では,充分な精度が確保できないと考えられるLCA用データとして輸入飼料利用があることを明らかにし,独自に推計を行ない,今後更新は必要であるが1次的なデータベースを作成した(データは書籍資料として公開,報文投稿中)。 この他,農法の異なる水稲栽培の栽培手法、それぞれの栽培体系における投入資材、投入時期、生産工程、生産量を精査するとともに,土壌中肥料成分を調査し,投入/算出に関係する物質フローおよび土壌ストック推計のための基礎データを得た。その結果,土壌のT-N含量は0.16%〜0.57%,T-C含量は1.6%〜8.1%であったが,C/N比は一定で11.8前後であることを明らかにし,堆肥施用など営農における循環型の物質フローは土壌Cストックを増加させるが,一方で作物生産におけるNの効率的な利用を抑制する,あるいは環境へのN負荷排出を増加させる可能性のあることを,1次分析の結果として示した(口頭発表)。
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Research Products
(5 results)