2004 Fiscal Year Annual Research Report
空間複合情報を活用した情報共有型トレーサビリティシステムの構築
Project/Area Number |
16380167
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
本郷 千春 千葉大学, 環境リモートセンシング研究センター, 助手 (20272354)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
建石 隆太郎 千葉大学, 環境リモートセンシング研究センター, 教授 (90114545)
横山 和成 独立行政法人農業技術研究機構, 北海道農業研究センター, 主任研究官
須永 剛司 多摩美術大学, 美術学部, 教授 (00245979)
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Keywords | 空間情報 / 衛星データ / 食と農の対話 / トレーサビリティ / 物語り表現作品づくりのワークショップ / 農業情報の共有化 |
Research Abstract |
食の安心・安全の確保、食糧生産基盤の強化に視点をおいて、空間情報を共有化して融合させた分かりやすくて使いやすい営農情報の提供およびトレーサビリティシステムを提案することが本研究の目的である。平成16年度は北海道十勝管内の畑作地帯をモデル地域として実証試験を行い、以下の結果を得た。 携帯電話を利用して農作業現場の画像や農薬散布等の作業内容をリアルタイムで送信し、臨場感を保った形式でデータを蓄積することが可能となった。また、約3m^2の広さの調査地点をバレイショ生産エリア内に設け、全33地点について生育調査を行った。これらのデータは衛星データを解析して生育診断マップを作成するために必要な地上データとして活用されるとともに、同じデータは生産者へ圃場診断データとして配布された。衛星データから作成した16年度のバレイショ生育診断マップは、次年度に造形表現の検討を加えて生産者と消費者に提供する予定である。 さらに、農業情報の項目化と分類のために2つのワークショップをおこなった。第1は、北海道十勝での物語り表現作品作りのワークショップである。そこでは農業生産者と生活者が仕事や生活の現場でもつ視点、日頃から見ている対象と見逃している対象について、写真撮影による抽出を試みた。行ったのは、携帯電話とサーバーシステムによる移動しながらの現場情報収集と、収集された写真とコメントを素材にした共同的な作品づくりである。第2は、農業生産者と生活者の視点からみた日常記録、写真と文を材料として、両者の遠隔・非同期の対話ワークショップである。「食と農の対話」を、トレーサブルなはたらきをもつ情報技術が運ぶべき重要なコンテンツのひとつと捉え、東京ビックサイト流通技術展ブースの「展示空間構成」「物語りカード」「カラーパターン」においてその対話の可視化を試みた。
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