2005 Fiscal Year Annual Research Report
空間複合情報を活用した情報共有型トレーサビリティシステムの構築
Project/Area Number |
16380167
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
本郷 千春 千葉大学, 環境リモートセンシング研究センター, 助手 (20272354)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
建石 隆太郎 千葉大学, 環境リモートセンシング研究センター, 教授 (90114545)
横山 和成 独立行政法人農業技術研究機構, 北海道農業研究センター, 主任研究官
須永 剛司 多摩美術大学, 美術学部, 教授 (00245979)
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Keywords | 空間情報 / 衛星データ / 食と農の対話 / トレーサビリティ / 農業情報の共有化 |
Research Abstract |
食の安心・安全の確保、食糧生産基盤の強化に視点をおいて、空間情報を共有化して融合させた分かりやすくて使いやすい営農情報の提供およびトレーサビリティシステムを提案することが本研究の目的である。平成17年度は北海道十勝管内の畑作地帯をモデル地域として実証試験を行い、以下の結果を得た。 (1)前年度に引き続いて、衛星データからバレイショの収量とでん粉価を推定し、マッピングを行った。 (2)天候によって必要な時に必要な場所の光学画像を入手できないという問題を解決するために、マイクロ波画像から土壌特性図を作成することを試みた。AP1層位における物理性測定項目とPi-SARデータのXおよびLバンドの後方散乱係数の関係を調べた結果、易有効水分孔隙率とL-VV偏波との間にR2=0.69の相関関係が得られたので、土壌の保水性マップを作成した。易有効水分孔隙率とは、pF1.5〜3.0の吸引圧で脱水する孔隙量を指し、通常、土壌の保水性の指標として扱われている。この数値が大きいほど保水性に富んだ土壌であると評価することができる。 (3)衛星データや作成した主題図等を用いて、user centered system designの開発をテーマに、生産者を対象として、A.ユーザーの活動調査、及び情報の抽出と項目化、分類、B.情報の造形表現とその妥当性の検証、C.可視化表現のツール化、及びツールの理解と操作性、利便性に関してプロトコル分析を使った形成的評価を行った。そして、農業情報システムのデザインを行い、生産者が作業計画を立てる際に役立つ対話型の作付け計画、施肥計画支援システムを提案した。
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