2006 Fiscal Year Annual Research Report
高CO2濃度下でのクリーン開発メカニズム(CDM)を考慮した植林用樹種の炭素固定
Project/Area Number |
16380171
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
清田 信 大阪府立大学, 生命環境科学研究科, 教授 (90117995)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北宅 善昭 大阪府立大学, 生命環境科学研究科, 教授 (60169886)
鱧谷 憲 大阪府立大学, 生命環境科学研究科, 講師 (30264815)
中村 彰宏 大阪府立大学, 生命環境科学研究科, 助手 (20264814)
渋谷 俊夫 大阪府立大学, 生命環境科学研究科, 講師 (50316014)
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Keywords | 光合成速度 / CO_2濃度 / CO_2フラックス / 蒸散速度 / クリーン開発メカニズム / 水利用効率 / 樹木 |
Research Abstract |
1.CO_2フラックスの簡易計測法の検討およびCO_2フラックスに及ぼす複合環境影響の解析 植林地(ヒノキ林)における炭素吸収機能を渦相関法を補完的に評価するための簡易渦集積法を検討し、環境変化によるCO_2フラックスへの影響解析を行った。その結果、簡易渦集積法は日中の渦相関法CO_2フラックスに対して有効な補完法で、長期観測が可能となり、CO_2フラックスの季節推移の把握が可能となり、8月に群落光合成速度は最大となった。 2.根圏環境改善による植林用樹木の生長および土壌呼吸量の変化と根圏におけるCO_2収支の検討 土壌への有機物の投入、通気性改善などを行い、CO_2収支を検討した。樹木(コナラ、スダジイ)の幼木を用い、地上部および地下部のCO_2吸収量を分離評価した。重量比5%のヤシ殻を栽培土壌に配合することで生長を促進し、光合成速度の増加が確認できた。根圏への有機物の投入については、長期のCO_2収支を検討する必要がある。 3.温帯・熱帯樹種の光合成速度の環境応答解析 アカシア、モンパノキ、アブラギリなど亜熱帯・熱帯樹種20種および温帯樹種18種について光合成速度(Pn)、蒸散速度(Tr)の環境(光、気温、CO_2濃度など)応答特性を把握し、CDMに有益な樹種を探索した。CO_2濃度350ppmから700ppmに増加した時の光合成速度の比(Pn700/Pn350)は亜熱帯・熱帯樹で1.4、温帯樹で1.7であった。水利用効率(Pn/Tr)はそれぞれ、2.1および2.2倍であり、両気候帯の樹木で同様の比率となった。
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Research Products
(1 results)