2004 Fiscal Year Annual Research Report
乳牛の黄体機能調節の分子機構:血管新生・退縮と血管トーヌスによる生と死の支配
Project/Area Number |
16380183
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine |
Principal Investigator |
宮本 明夫 国立大学法人帯広畜産大学, 大学院・畜産衛生学専攻, 教授 (10192767)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
手塚 雅文 国立大学法人帯広畜産大学, 畜産学部, 助教授 (40311526)
松井 基純 国立大学法人帯広畜産大学, 畜産学部, 助手 (20374762)
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Keywords | 黄体 / 血管新生 / 血流 / プロジェステロン / カラードップラー / 一酸化窒素 / 血管作動性物質 / 乳牛 |
Research Abstract |
黄体形成:乳牛において排卵直後からの活発な血管新生を抑制した場合の,黄体形成と機能に与えるインパクトを詳細に調べた。 ・実験モデル:GnRH投与後,排卵直後からVEGF抗体を排卵点に直接投与して,血管新生を強く抑制した。 ・実験結果 1)黄体内血流観察:カラードップラー超音波画像診断装置から得られた大型の血管を中心とした黄体周辺部の血流域の増加変動は,実験区と対照区で差は見られなかった。 2)内分泌環境の特定:血中P濃度は,VEGF抗体投与によってDay8で対照区の約60%程度に著しく抑制された(P<0.01)。 3)関連遺伝子群の変動解析:P合成に関わるStARは,VEGF抗体投与によってDay8で著しくmRNA発現が抑制された(P<0.05)。 現在,組織学的に黄体内部毛細血管および黄体細胞の成長と,関連遺伝子群の分布を詳細に調べている。 黄体退行:ウシの発情周期中において、自発的な黄体退行に関わる黄体血流域を調節する遺伝子群の特定を試みた。 ・実験モデル:黄体期中期から黄体内血流変動を観察すると同時に、リアルタイムバイオプシーを用いて微量の黄体組織を経時的に採取し、関連する遺伝子群を特定した。 ・実験結果 1)黄体内血流観察と内分泌環境:黄体退行開始(血中P減少開始)前に、黄体内血流域が200%まで急激に増加し、その後徐々に減少した。黄体内血流域の増加と一致して、血中PGFMのピーク状放出が確認できたことから、本現象は子宮由来のPGF2αによって引き起こされていることが示唆された。 2)遺伝子群の特定:血管弛緩因子である一酸化窒素合成酵素のmRNA発現動態が、黄体内血流域の増加・減少と完全に一致することを見出した。また、黄体退行開始直後から血管作動性物質(エンドセリン-1、アンギオテンシンII)に関するmRNA発現が増加し続けた。
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Research Products
(6 results)