2004 Fiscal Year Annual Research Report
転写活性を可視化した卵子バイオモジュレーター検出系の開発と応用
Project/Area Number |
16380200
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
服部 眞彰 九州大学, 大学院・農学研究院, 教授 (60175536)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山内 伸彦 九州大学, 大学院・農学研究院, 助教授 (00363325)
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Keywords | 転写因子 / ホルモン / 顆粒層細胞 / 卵子 / バイオモジュレーター / ルシフェラーゼ / 細胞間コミュニケーション / ゲノム制御領域 |
Research Abstract |
CREエレメントを含む配列(正鎖:5'aaaaaaTGACGTCAcccccc,逆鎖5'ggggggTGACGTCAtttttt)を三連結し,正鎖および逆鎖の5'側に制限酵素サイトを付加し二本鎖とした。これをベクターpGL3-SV40-dLucに連結させて、大腸菌に導入しクローニングしてプラスミドを調製した。ブタ顆粒層細胞は、卵巣から4〜6mmの卵胞を切り出して調製した。細胞を洗浄した後、FBSを含む培地で48時間培養してベクターを導入し、その12時間後にホルモンや卵子等を加え、ルシフェリンの存在下でクロノスにより48時間振動を測定した。ベクターを導入した顆粒層細胞は、FSH、LHおよびフォルスコリに応答し4〜5時間後に活性のピークを示して、その後活性は斬減した。また、ホルモンの用量(1〜100ng/ml)に依存して活性は増加したが、血清の存在は振動に明らかな変化を与えた。ホルモンによる刺激-応答はすべて一過性のものであり、リズムを形成することはなかった。卵子の共培養では、GV期の卵子はFSH刺激した顆粒層細胞による活性を抑制したが、MII期の卵子は抑制効果は示さず、むしろ活性増加の傾向が見られた。すなわち、卵子は第一減数分裂のステージによって顆粒層細胞の機能に全く逆の作用を持つ因子を分泌することが推測される。転写活性をリアルタイムで計測するこの方法は、卵子や胚と体細胞の相互作用の研究など広範な応用が期待できる。また、ブタ顆粒層細胞におけるRNA干渉法の確立のために、二重蛍光発光アッセイにより検討した。細胞の培養条件、および遺伝子導入条件および導入方法について行ったところ、遺伝子導入までの一連の方法を確立することに成功した。ターゲットとする遺伝子のRNA干渉法を顆粒層細胞で確立したので、引き続き卵子での検討を進めている。
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Research Products
(6 results)