2007 Fiscal Year Annual Research Report
ライソゾーム蓄積病の動物モデルの確立・保存および実験室外での疾患の予防・制圧
Project/Area Number |
16380210
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
大和 修 Kagoshima University, 農学部, 教授 (80261337)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
落合 謙爾 北海道大学, 大学院・獣医学研究科, 准教授 (80214162)
遠藤 大二 酪農学園大学, 獣医学部, 教授 (40168828)
松木 直章 東京大学, 大学院・豊学生命科学研究科, 准教授 (40251417)
山崎 真大 北海道大学, 大学院・獣医学研究科, 准教授 (40322846)
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Keywords | ライソゾーム蓄積病 / 動物モデル / ガングリオシドーシス / セロイドリポフスチン症 / 遺伝病 / スクリーニング |
Research Abstract |
1.柴犬のGMIガングリオシドーシスの分子疫学調査と予防・制圧 近畿・中国地方の疑わしい症例3頭について、DNA診断法を用いて確定診断した。同時に、この3例についてMRI検査したところ、T2強調画像およびFLAIR画像における大脳白質高信号による皮髄のコントラストの低下が本疾患のMRI上の特徴であることが示唆された。今後はこの検査所見が補助診断マーカーとなり、診断・予防に重要な役割を果たすと考えられた。 2.ボーダーコリーのセロイドリポフスチン症の分子疫学調査と予防・制圧 民間のボーダーコリークラブであるJapan Border Collie Health Netword と協力して、全国レベルの疫学調査・予防活動を開始した。現時点までに、168頭を検査して5頭のキャリアを同定し、キャリア頻度が約3%であることが明らかとなった。 3.猫Sandhoff病の原因変異の国内分布調査 本疾患の原因変異に関する分子疫学調査を北海道(札幌周辺)および四国(高松周辺)で実施した。両地域とも100頭を越える個体を調査したが、同変異アレルは認められなかった。 4.黒毛和種のライソゾーム蓄積病の疾患同定 過去に発見したライソゾーム病発症黒毛和種子牛に、臨床症状が類似する個体を東北地方で発見した。本子牛の血統を調査したところ、前例の牛との血統上の関連が認められた。しかし、本牛の病理組織学的検査を実施したが、神経細胞の膨化は顕著ではなく、前例の所見との類似性は認められなかった。現在、生化学的・酵素学的分析を実施している。
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Research Products
(4 results)