2005 Fiscal Year Annual Research Report
極限乾燥地バイオマス遺伝子資源の機能開発と有効利用
Project/Area Number |
16380215
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
安部 征雄 筑波大学, 大学院・生命環境科学研究科, 教授 (70015808)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤村 達人 筑波大学, 大学院・生命環境科学研究科, 教授 (70292513)
礒田 博子 筑波大学, 大学院・生命環境科学研究科, 助教授 (00375429)
宮崎 均 筑波大学, 大学院生命環境科学研究科, 教授 (40183636)
中村 幸治 筑波大学, 大学院・生命環境科学研究科, 助教授 (40212097)
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Keywords | 乾燥地 / 環境分析 / 生物資源 |
Research Abstract |
研究対象地域については、中国西部乾燥地・西オーストラリア乾燥地・北アフリカ乾燥地を対象とし、バイオマスや生物資源・遺伝子資源についての機能解析を行った。 中国乾燥地に生息する有用生物資源の情報収集を行うため、中国新彊医科大学ハリムラット・ウープル副学長と中国ウイグル伝統医学薬草生理活性物質の抽出および分析状況などについて情報提供及び研究協力などについて打ち合わせを行い、中国ウイグル伝統医学関連薬草の入手やフルボ酸の情報収集を行った。また、中国西部の乾燥地域に生息する食用の薬用植物、管花地精(Cistanche tubulosa)から抗酸化作用を有する4化合物を単離し、抗アレルギー活性・神経細胞死抑制作用などの生理活性の探索を行い、活性について確認している。 西オーストラリア乾燥地においては、リモートセンシング画像による植物現存量の推定精度を検討した。人工衛星画像を用いて植生分類を行い、また植生指数による林分バイオマス推定式を作成し、両者を併せることで植生ごとに林分バイオマスを推定した。 チュニジア原産オリーブ種やアロマ植物について生理活性の探索を行い、抗腫瘍活性・抗アレルギー活性・メラニン産生抑制作用等を見いだし、活性について確認している。また、5ヶ所の土壌サンプルより、Rhizobium属6種を単離した。高塩条件下で培養したところ、このうち2株は4%NaCl存在下でも標準株と比べて同程度の生育を示した。この2株の菌体たんばく質を2次元電気泳動により展開し、解析したところ、約20個のスポットに発現量の相違が検出された。スポットをゲルより切り出し、本年度購入した遠心濃縮機を使って処理し、質量分析で同定を行った。解析した20個のうち、3個がこの高塩耐性に関与している可能性が示唆され、その確認を行っている。
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Research Products
(5 results)