2004 Fiscal Year Annual Research Report
水田生物多様性温存地域ホットスポットの広域的探索と農村環境再生ストラテジ
Project/Area Number |
16380222
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
日鷹 一雅 愛媛大学, 農学部, 助教授 (00222240)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鎌田 磨人 徳島大学, 工学部, 助教授 (40304547)
三橋 弘宗 兵庫県立人と自然の博物館, 自然環境マネージメント部門, 研究員 (50311486)
嶺田 拓也 行政独立法人農業工業研究所, 任期付き研究員 (70360386)
平井 利明 愛媛大学, 農学部, 日本学術振興会特別研究員(PD)
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Keywords | 生物多様性 / ホットスポット / GIS / 農村生態学 / 保全生態学 / 自然再生 / RDB |
Research Abstract |
初年度は、できるだけ多種類の動植物が生息する生物多様性ホットスポット地域の候補地選定を中心課題として、各研究者の専門領域や担当地域で調査活動を精力的に進め、以下のような成果および進展があった。 1)それぞれの地域で農村の二次的生物多様性の情報に詳しい専門家等との協働体制が、愛媛・高知・広島・山口が日鷹、徳島が鎌田・香川・島根が嶺田・兵庫が三橋というように、各研究分担者によって構築できた。ホットスポットと思われる地域の広さは、局所的というよりも、最低でも2-3の市町村にまたがるような中小規模の場合が多かった。また分類群によって、広さは異なり、鳥類のように十数キロ範囲の広大な場合から、植物のように局所的な分布様式のものまであった。昆虫や両生類などはその中間的な位置の分布様式に落ち着く傾向が強かった。 2)水田やため池あるいは水路、里山ならびに実際の野外調査を交えて、1)における情報収集体制の運用によって、各県で2-5地域程度のホットスポットの候補地を選定した。県によっては更に候補地を増やす必要も出てきており、来年度も計画通りに候補地選定作業を進める。広域探索のおおよそのめどはついたと言えそうである。 3)里地里山の多様な環境サブユニットを利用する両生類と昆虫の一部のRDB種を例に生活史をレビュー整理し、その結果から生息ポテンシャルマップのGISシステム構築を進めた。里山-ため池-水田を生活に用いる種、水田の立地条件としての地質要因、ため池、畦ごとの環境要因の類型化を進めた。各研究分担者から多様な環境要因の重要性が提案されつつある。
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Research Products
(6 results)