2005 Fiscal Year Annual Research Report
メタン発酵消化液の有効利用による資源循環型農業および水浄化システムの構築
Project/Area Number |
16380223
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
杉本 安寛 宮崎大学, 農学部, 教授 (20041030)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
國武 久登 宮崎大学, 農学部, 助教授 (80289628)
塩盛 弘一郎 宮崎大学, 工学部, 助教授 (80235506)
守屋 和幸 京都大学, 大学院・情報学研究科, 教授 (90159195)
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Keywords | メタン発酵プラント / 消化液 / ノットグラス / 地下水硝酸濃度 / ブルーベリー / 全糖量 / マグネシウム / サイレージ |
Research Abstract |
メタン発酵プラントの導入は家畜排せつ物の処理方法として有用であるが、発酵後に残存する消化液の利用方法の検討が必要である。本年度の研究では大量の消化液を水田に投入し、湛水状態で生育するノットグラス(Pasplum distichum L.)を栽培することを前提とした実験を行った。その結果、その結果、大量の窒素施用(90kg N/10a)下においても地下水の硝酸態窒素は1ppm以下で推移した。ノットグラスは窒素多肥条件下で良好な生育を示し、硝酸集積は見られなかった。またロールベールサイレージ原料として利用価値があることが明らかとなった。 消化液区(1回施用、2回施用、2倍量施用)、化学肥料区(液体施用、固体施用)、無肥料区および露地栽培区の7処理区を設け、ブルーベリー(品種:レベレイ)の果実成分や成長に及ぼす消化液の影響を調査した。消化液施用区では、新梢の伸長がよく、濃い葉色を示した。また、消化液区における果実の全糖含量は化学肥料区と比較して有意に高かった。果実重、抗酸化活性、総ポリフェノール含量には試験区間の差異は観察されなかった。 メタン発酵消化液中のアンモニアおよびリン酸をリン酸アンモニウムマグネシウム(MAP)の沈殿として分離回収することを目的として,水への溶解度の低い,水酸化マグネシウム,酸化マグネシウム,およびリン酸マグネシウムをマグネシウム供給源として用い,模擬消化液でのMAPの生成条件を検討した。水酸化マグネシウムを用いた場合,水酸化マグネシウムをアンモニアの8倍モル添加したとき87%のアンモニアがMAPとして除去された。これらの結果より,消化液は苦土肥料のマグネシウム供給源としての利用が示唆された。
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Research Products
(1 results)