2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16380225
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
内田 隆史 Tohoku University, 大学院・農学研究科, 教授 (80312239)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内田 千代子 茨城大学, 保健管理センター, 准教授 (80312776)
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Keywords | プロリン異性化酵素 / Pin1 / stat3 / mcl1 / プロテオーム / アルツハイマー病 / tat-Pin1 / リン酸化 |
Research Abstract |
Pin1をはじめ、FKBP,Cyclophilinなどのプロリルイソメラーゼはストレス抵抗性の酵素であり、多様な加齢疾患の発症を制御している。Pin1とp53の両者を欠損させたマウスの胸腺の解析をさらに進めていて、サイクリンEとの関係について現在検討している。 また、Pin1の細胞内での量や活性を調節することを試み、天然物からのPin1の活性調節剤の探索を行っている。すでに、微生物のブロースとして数種類得ており、今後、ブロースから天然物の精製を行う。また、Pin1蛋白質を細胞に直接導入することも試みており、tat-Pin1を作成した。細胞質への導入はかろうじて出来たが、核内への導入高率が未だ低い。今後、Pin1そのものを細胞に導入するよりも、Pin1の転写を行う転写因子を細胞に導入するほうが高率がいいので、その方法に切り替えて検討する予定である。 このほか、海外との共同研究で、stat3の活性化にPin1が関与していることを明らかにした。ストレスへの対応としてホルモンやサイトカインのシグナル伝達がスムーズに行われることが大切であるが、Pin1はStat3の活性化を効率よく起こすことでストレスへの対応を強化していることがわかった。また、脊髄損傷という大変なストレス応答にも関わっていることがわかった。ミトコンドリアにあるアポトーシスシグナル伝達をPin1がMcl1の結合と離脱によって制御していた。 またタンパク質のリン酸化を調べる目的でプロテオーム技術にも取り組んだ。その過程で、簡便に蛋白質リン酸化を見る装置を自分たちで組み立てた。さらに、MSを用いて脳から新たなPin1のホモログを単離することも試みている。
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Research Products
(9 results)