2007 Fiscal Year Annual Research Report
環境調和適応型炭素-炭素結合形成反応の開発とコンビナトリアル合成への展開
Project/Area Number |
16390010
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Research Institution | Kobe Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
内藤 猛章 Kobe Pharmaceutical University, 薬学部, 教授 (00068339)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮田 興子 神戸薬科大学, 薬学部, 准教授 (90102110)
上田 昌史 神戸薬科大学, 薬学部, 助教 (00340935)
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Keywords | 環境調和 / ラジカル反応 / 炭素炭素結合形成 / ワンポット / 固相反応 / 水溶媒 / Fischer Indolization / 転位反応 |
Research Abstract |
1.ラジカル付加反応を基盤とする環境調和型反応最終年度も、安価で環境にやさしい水やアルコール類のプロトン性溶媒中でのラジカル的炭素-炭素結合形成に基づく各種生物活性化合物の一般合成法の開発とそれらのジアステレオ選択的な立体制御法の確立のための検討を行なった.水溶媒中金属インジウムまたはハロゲン化インジウムを用いる新規ラジカル付加反応を系統的に検討し、分子間および分子内反応による含窒素化合物の簡易合成法を開発した。オキシムエーテル類への分子間アルキルラジカル付加反応およびそれに続く分子内閉環反応によるピロリジンおよびピペリジン化合物の効率的合成法を開発し、その有用性をアルカロイド合成により実証した。オキシムエーテルおよび共役エステル基間のラジカル付加-閉環-脱離反応の反応経路の解明と(-)-Martinelline全合成のための最適条件を確立した。 2.転位反応を基盤とする環境調和型反応転位反応は使用した基質の全ての原子が有効利用されるためアトムエコノミー適応型反応である,最終年度も引き続き連続したヘテロ原子からなるヒドラゾンやオキシムエーテル類の新規化学反応性の開拓を目的として,転位反応を基盤とする新規炭素-炭素結合形成反応を検討した.ベンズアルドオキシムエーテル類と有機金属試薬の反応により準アルキルアリールアミン類が高収率で合成できる画期的反応を開発した。本反応は、オキシムエーテル部分への有機金属試薬の付加、生成するアルコキシ部分の脱離、最後にその結果生成するイミン部分への有機金属試薬の付加という三つの反応が連続的に進行した環境調和型反応である。さらに本ドミノ型反応を利用したアルカロイド類の合成研究も行った。
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Research Products
(5 results)