2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16390018
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
五十嵐 一衛 千葉大学, 大学院・薬学研究院, 教授 (60089597)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西村 和洋 千葉大学, 大学院・薬学研究院, 講師 (60302569)
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Keywords | ポリアミン / スペルミジン / スペルミン / eIF5A / チトクロムc / ポリアミン輸送 / アクロレイン / 脳梗塞 |
Research Abstract |
1.ポリアミン(プトレスシン、スペルミジン、スペルミン)は細胞増殖必須因子であり、真核細胞の場合はフリーのポリアミン以外にeIF5Aのリジン残基にスペルミジンからアミノブチル基が付加し、かつヒドロキシル化されてできるハイプシンがeIF5Aの機能に必須である。eIF5Aも細胞増殖に必須であるため、eIF5Aがフリーのポリアミンと独立に機能しているかどうかをそれぞれの特異的阻害剤を用いて検討し、両者が独立して細胞増殖に関与していることを明らかにした。 2.ミトコンドリアにリン酸とポリアミンの共輸送系が存在する。この活性は非常に高く、負の制御系が存在しないとチトクロムcが遊離し、アポトーシスが起こる。細胞膜上に存在するポリアミン輸送系を負に制御するアンチザイムはミトコンドリアシグナルを有しているため、ミトコンドリアのポリアミン輸送系を負に制御しているかどうか検討したが、ほとんど効果を示さなかった。しかし、K^+、Mg^<2+>は強い阻害効果を示し、カチオンがミトコンドリアのポリアミン輸送系の負の制御因子であることが明らかとなった。 3.スペルミンから産生されるアクロレイン(CH_2=CH-CHO)は強い細胞傷害因子であり、脳梗塞の非常によいバイオマーカーであることが明らかとなった。特に、アクロレイン産生酵素であるポリアミンオキシダーゼ活性×アクロレイン値は梗塞の大きさと強く相関していた。また、ポリアミンオキシダーゼの一種であるアセチルポリアミンオキシダーゼ活性はMRIで梗塞像が認められる前に上昇した。
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Research Products
(6 results)