2005 Fiscal Year Annual Research Report
ヒトの低体温誘導物質の分離・同定・合成と低体温誘導機序の解明
Project/Area Number |
16390060
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
紫藤 治 島根大学, 医学部, 教授 (40175386)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
橋本 道男 島根大学, 医学部, 助教授 (70112133)
丸山 めぐみ 島根大学, 医学部, 助手 (80346379)
渡辺 達生 鳥取大学, 医学部, 教授 (60182929)
井元 敏明 鳥取大学, 医学部, 助教授 (10109639)
小泉 晶一 金沢大学, 大学院・医学研究科, 教授 (50019973)
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Keywords | 低体温 / cryogen / 低体温誘導物質 / 体温調節 |
Research Abstract |
本年度は患者さん血清からアルブミンを除去する方法の再検討をするとともに、昨年度マススペクトル測定で得られたピークに該当する幾つかのタンパク質について以下の検討を行った。 1、サンプルの調整 対象となるタンパク質は入手可能であったため、特段合成は行わなかった。それぞれのタンパク質を一定時間トリプシン処理しフラグメント化した。PBSで一晩透析しサンプルのpHおよび量を調整した(各0.7ml)。次いで、それぞれのサンプルを電気泳動にかけ、患者さん血清に特徴的に見られるスポットに一致する分子量領域に新たなスポットが現れるか否かを検討した。 2、サンプル投与によるラットの腹腔内温の変化 ウィスター系雄ラットを用いた。ラットは環境温23℃、明暗周期12:12時間、自由摂水・摂食下でプラスチックケージにて一匹ずつ飼育した。ラットをペントバルビタールで麻酔し、開腹後、小動物用の体温送信機を腹腔内に留置した。10日間以上の回復期間の後、ラットの腹腔内へ調整したサンプルをそれぞれ投与し、投与前後の腹腔内温と行動量をテレメトリーシステムにより1分毎、7時間測定した。対照実験としてトリプシンおよびトリプシンインヒビターを加えたPBSをラットの腹腔内に投与した。 対照実験ではラットの腹腔内温および行動量は変化しなかった。サンプルはそれぞれ3匹のラットに投与したが、あるサンプルでは3匹中1匹で腹腔内温が1.5℃程度下降した。この間、行動量に顕著な変化は無かった。これら腹腔内温と行動量の経時的変化は患者さん血清投与によるラットのそれら変化と類似していた。
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Research Products
(5 results)