2006 Fiscal Year Annual Research Report
ヒトの低体温誘導物質の分離・同定・合成と低体温誘導機序の解明
Project/Area Number |
16390060
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
紫藤 治 島根大学, 医学部, 教授 (40175386)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
橋本 道男 島根大学, 医学部, 助教授 (70112133)
片倉 賢紀 島根大学, 医学部, 助手 (40383179)
渡辺 達生 鳥取大学, 医学部, 教授 (60182929)
井元 敏明 鳥取大学, 医学部, 助教授 (10109639)
小泉 晶一 金沢大学, 大学院・医学研究科, 教授 (50019973)
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Keywords | 低体温 / cryogen / 低体温誘導物質 / 体温調節 |
Research Abstract |
本年度は昨年度低体温を誘導したタンパク質(以下タンパク質Aと記載する)のフラグメントおよび、患者さん血清の特性について以下の検討を行った。 1、サンプルの調整とその投与によるラットの腹腔内温の変化 ・昨年と同様にタンパク質Aを一定時間トリプシン処理しフラグメント化し、サンプルを電気泳動にかけたところ、患者さんの血清に見られる特異的なバンド部分はCB染色では確認されず、銀染色でわずかに認められる程度であった。これらサンプルを昨年度と同様な方法でラットに投与しても腹腔内温は明確には低下しなかった。 ・サンプルの透析方法やサンプルのpHおよび量の調整方法を変更して同様の検討を行ったが、患者さんの血清に見られる特異的なバンド部分に相当するバンドの発現は弱く、その投与によりラットの腹腔内温は低下しなかった。 ・処理するトリプシンの量を調整してタンパク質Aをフラグメント化したところ、患者さんの血清に見られる特異的なバンド部分に相当するバンドが強く発現した。しかし、その投与によってもラットの腹腔内温は十分には低下しなかった。 ・健康成人の血清をタンパク質Aと同様の方法で処理したサンプルをラットに投与したが、腹腔内温の低下は明確には確認されなかった。 2、患者さん血清のプロテアーゼ活性をN-Benzoyl-L-arginine ethyl ester (BAEE)を基質として測定した。対照として数名の健康成人男女の血清のプロテアーゼ活性を測定したところ、患者さん血清の活性が2倍以上高い可能性が示唆された。
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Research Products
(4 results)