2004 Fiscal Year Annual Research Report
胚性幹(ES)細胞で特異的に発現する遺伝子群ECATの機能解明
Project/Area Number |
16390079
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
山中 伸弥 京都大学, 再生医科学研究所, 教授 (10295694)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
一阪 朋子 奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 教務職員 (40362850)
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Keywords | ES細胞 / 分化多能性 / 転写因子 / エピジェネティックス / 初期化 |
Research Abstract |
胚性幹細胞(ES細胞)は哺乳動物の初期胚(ブラストシスト)に由来する幹細胞で、成体を構成するすべての細胞へと分化できる多能性を維持したまま、半永久的に増殖する。この特性からES細胞は糖尿病や神経変成疾患などに対する幹細胞療法の資源として期待されている。一方、ES細胞は不死であることや未分化であることなど腫瘍細胞との共通点も多い。さらにES細胞を生体に移植すると三胚葉系の様々な組織を含む奇形腫を形成することから、ES細胞は腫瘍細胞に類似するだけではなく、ある意味では腫瘍細胞そのものであると考えられる。これまで、ES細胞がこれらの特性を維持する分子機構の解明を目指して、ES細胞で特異的に発現する遺伝子群(ECAT : ES cell associated transcript)の同定と機能解明を進めてきた。本研究の目的は、ECAT遺伝子群がES細胞の特性維持、生殖細胞形成、および癌の発生と進展において果たす役割を解明することである。本年度に見いだした成果としては、分化多能性維持に必須であることを示したホメオボックス転写因子ECAT4(Nanog)の標的遺伝子候補を同定したこと、ECAT5は恒常的にPI3キナーゼを活性化しているが、PI3キナーゼはES細胞の増殖に加えて、未分化状態維持においても重要であること、ECAT5は3種類の脂質修飾により細胞膜に局在すること、ECAT4やECAT5のエンハンサー領域を同定したこと、ECAT8ノックマウスを作製し、精子細胞における減数分裂に必須であることなどがある。
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Research Products
(5 results)