2005 Fiscal Year Annual Research Report
免疫・炎症反応におけるGタンパク質共役型受容体の役割
Project/Area Number |
16390090
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
横溝 岳彦 東京大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (60302840)
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Keywords | アラキドン酸 / ロイコトリエンB4 / 受容体欠損マウス / サイトカイン / 気管支喘息 / 遅延型過敏反応 / pHセンサー |
Research Abstract |
免疫反応とGPCRの関連を探る目的で以下の実験を行った。 1)ロイコトリエンB4第一受容体BLT1の解析:BLT1欠損マウスから樹立した骨髄由来樹状細胞(BMDC)は、混合リンパ球試験により減弱したTh1型免疫反応を示した。この原因は、減弱したIL-12産生によるものであることを、IL-12中和抗体、組換え型IL-12で確認した。また同マウスのB細胞をLPS+IL-4、あるいはCD40L+IL-4で刺激した際の、IgG1からIgEへのクラススイッチングに異常があることを見いだし、LTB4、BLT受容体と抗体産生の間の詳細なメカニズムを解析している。さらに、HL-60細胞の好酸球分化モデルにおいてBLT1の転写が上昇していることを見いだした。BLT1プロモーターを含むレポーター遺伝子を用いて責任部位の同定を行う予定である。 2)ロイコトリエンB4第二受容体BLT2の解析:マウスにおいてBLT2が皮膚ケラチノサイトに発現しており、リガンド依存性の走化性とMAPキナーゼ(Erk)のリン酸化を示すことを見いだした。また、BLT2欠損マウスを確立し、バッククロスを行うことで遺伝的純系化を行った。いくつかの炎症モデルにおいて、BLT2欠損マウスが野生型マウスよりも炎症が重症化していることを見いだし、BLT2欠損がどの細胞を介して炎症を劇症化させているかを解析中である。 3)プロトンセンサーG2Aの解析:ヒトG2A受容体の転写機構を明らかにする目的で、5'RACEを行い、二つの転写開始点を決定した。おのおのの上流約10kbpのプロモーター領域を含むレポーター遺伝子発現ベクターを作成した。現在、G2Aの転写の責任部位の同定と、リンパ球におけるG2A発現の意義を検討中である。
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Research Products
(11 results)