2005 Fiscal Year Annual Research Report
携帯電話等のヒトの健康に与える影響-電磁場の疫学的・血液生化学的研究-
Project/Area Number |
16390172
|
Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
清水 英佑 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (80056879)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 勇司 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教授 (30163017)
縣 俊彦 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教授 (50147576)
宮越 雄一 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (00343533)
中村 義之 東京工業大学, 資源化学研究所, 助手 (90155870)
成瀬 昭二 京都府立医科大学, 大学院・医学研究科・医学部, 助教授 (50106407)
|
Keywords | 電磁場 / 疫学 / 白血病 / 磁場曝露作業者 / 血液生化学検査 / NMR / 職場環境 / 磁場強度 |
Research Abstract |
磁場を応用した機器の進歩に伴い、職場、日常環境でも電磁場に曝露する機会が増えている。そして、電磁場曝露が脳腫瘍や白血病の発生率に影響を与えているという疫学調査報告があるが、真偽は明確ではない。そこで、本年は昨年からの継続研究で、磁場と現在・将来の健康問題について検討した。電磁場が次世代での環境由来の発癌リスクになるかを、疫学調査、磁場曝露作業者の血液、尿生化学的検査、職場環境中の磁場曝露量の評価、職場環境中の磁場強度の測定までの系統だったプロジェクトで評価検討することを目的とし、本年度分を実施した。 本年度(〜平成18年3月)の研究実施内容は健康アンケート調査、採血、採尿、行動時間調査、磁場環境測定である。調査対象は東京都、茨城県在住の磁場研究者である。まず研究対象に対し健康アンケート調査と行動時間調査を実施した。さらに電磁場曝露前と後とに分けて採血、採尿を行い、血液、尿の生化学的変化を中心に検討した。検査分析項目として赤血球数、GOT、GPT、LDL-C、中性脂肪、ldh1、メラトニン、ACTH、17-KS等を取り上げ、実施した。血液、尿の分析は業者に依頼し、結果を得、解析を行った。赤血球、GPTなどいくつかの項目に作業前後で変化が見られたが、その評価は慎重に行いたい。また、磁場強度の測定を実施した。今回調査したNMR設置施設においてヒトが曝露する可能性のある磁場強度は、各々800MHzで3T〜5mT(磁気シールドなし)、750MHzで0.7T〜0.7mT(磁気シールドなし)、600MHzで1T〜0.5mT(磁気シールドなし)と0.1T〜0.1mT(磁気シールドあり)、400MHzで0.02T〜0.1mT(磁気シールドあり)であった。ヒトへの磁場曝露において磁気シールドの効果が大きいことが明らかとなった。なお、本研究は東京慈恵会医科大学の倫理審査委員会の承認を受けている。
|
Research Products
(2 results)