2005 Fiscal Year Annual Research Report
アウトカム評価に基づく高齢者施設ケアの質の確保システムの構築
Project/Area Number |
16390178
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
田宮 菜奈子 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 教授 (20236748)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
紙屋 克子 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 教授 (90272202)
川口 孝泰 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 教授 (40214613)
松田 ひとみ 筑波大学, 大学院人間総合科学研究科, 教授 (80173847)
山本 秀樹 岡山大学, 環境学研究科, 助教授 (50243457)
田口 豊郁 川崎医療福祉大学, 医療福祉学部, 教授 (30197248)
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Keywords | 高齢者施設ケア / TQM(Total Quality Management) / アウトカム評価 / 転倒 / ケアの質 |
Research Abstract |
MDSデータによるアウトカム評価指標については、昨年度から引き続き、某療養型病床において、2年余蓄積してきたMDSデータから、file-makerによりプログラムをくみ、米国のナーシングホームの監査に用いているアウトカム指標の算出システムを完成した。現在、本研究による重要な成果物として、その過程を論文として学術雑誌に報告する準備をしている。これによって、他の施設でも導入が可能になり、ひろくケアの質向上につながると考えられる。さらに、18年度の介護保険改正にともなう栄養ケアマネージメントが重要になるが、BMIなどのデータもリンクさせ、総合的にケアの質を計れるシステムを構築している。 また、上記アウトカム指標のうち転倒に着目し、定期的にこのモニター結果を分析し、継続的改善と評価を繰り返す試みにおいは、今年度、老人保健施設2施設の継続に加え、介護老人福祉施設、療養型医療病床においても過去の転倒記録を匿名化してデータ入力分析を行い、転倒要因の分析を行った。この結果、ブレーキが要因の転倒は、老人保健施設に多く、室内転倒が介護老人福祉施設に多く、施設の種類によって、転倒の要因もかなり異なることが明らかになった。また、これらの記録から、車椅子のブレーキが問題であるケースを抽出し、インフォームドコンセントを得た上で、8台の自動ブレーキつき車椅子利用の介入を開始し、転倒記録を継続して観察中である。 さらに、今年度から分担研究者となった田口を中心に、介護労働における安全の概念もケアの質の向上にとりいれるよう、各施設長への教育を実施し、来年度は、職員教育を実施して効果を測定する予定である。 上記の本研究の成果を核に、研究協力者らの共同著書として、質の高い施設ケアのためのテキストを最終年度である来年中に出版するべく準備中である。
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