2004 Fiscal Year Annual Research Report
摂食とエネルギー代謝調節に機能する新規消化管ペプチドの探索と機能解析
Project/Area Number |
16390212
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
中里 雅光 宮崎大学, 医学部, 教授 (10180267)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山口 秀樹 宮崎大学, 医学部, 助手 (10305097)
村上 昇 宮崎大学, 農学部, 教授 (80150192)
寒川 賢治 国立循環器病センター研究所, 生化学部, 部長 (00112417)
森 正明 武田薬品工業(株), 開拓研究所, リサーチマネージャー
伊達 紫 宮崎大学, 医学部, 特任助教授 (70381100)
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Keywords | 消化管ペプチド / オーファン受容体 / グレリン / 迷走神経求心路 / コレシストキニン / ペプチドYY / ニューロペプチドW / エネルギー代謝調節 |
Research Abstract |
オーファン受容体であった成長ホルモン分泌促進因子受容体の内在性リガンドとしてラットの胃から発見されたグレリンは、成長ホルモン分泌促進、摂食亢進や体重増加、消化管調節やエネルギー代謝調節に機能する。グレリンは、迷走神経求心路を介して末梢の空腹情報や成長ホルモン分泌に関する情報を視床下部に伝達する。一方、腸管で産生される消化管ペプチド コレシストキニン(CCK)は、グレリン同様、迷走神経求心路を介して満腹情報を伝達する。今回私たちは、グレリンとCCKに加えて、摂食抑制に機能する消化管ペプチド ペプチドYY(PYY)の満腹情報も迷走神経求心路を介していることを明らかにした。迷走神経は末梢のエネルギー情報を中枢に伝える重要な経路であり、糖尿病合併症の一つである自律神経障害や加齢にともなう自律神経系のトーヌスの変化が、満腹情報や空腹情報の伝達に障害し、摂食障害やソマトポーズの要因になっていることが示唆された。また新たに、オーファン受容体であったGPR7とGPR8のリガンドとして、ニューロペプチドW(NPW)とニューロペプチドB(NPB)を視床下部から単離した。NPWは23残基からなるNPW23と30残基からNPW30が内在性に存在し、NPW30の方が強い生理活性を有する。NPWの中枢投与は、ラットの暗期摂食と絶食後の再摂食を抑制し、体温の上昇、エネルギー代謝の亢進を引き起こす。加えて透過性ポンプによるNPWの慢性投与を受けたラットはやせを呈する。NPWの作用を中和する、抗NPW抗体の投与によって摂食が亢進する。これらのことからNPWは中枢においてカタボリックに機能する。本研究は、新規ペプチドを発見するとともに、新たに末梢と中枢の連関によるエネルギー代謝調節機序を明らかにした。
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Research Products
(7 results)
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[Journal Article] Low plasma ghrelin levels in patients with Helicobacter pylori-associated gastnitis.2004
Author(s)
Isomoto H, Nakazato M, Ueno H, Date, Y, Nishi Y, Mukae H, Mizuta Y, Ohtsuru A, Yamashita S, Kohno S
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Journal Title
Am J Med 117
Pages: 429-432
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