2007 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト肺組織における早期気腫化病変と、臨床データ・モデル動物との比較検討
Project/Area Number |
16390234
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
室 繁郎 Kyoto University, 医学研究科, 助教 (60344454)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
阪井 宏彰 京都大学, 医学研究科, 助教 (50362489)
三嶋 理晃 京都大学, 医学研究科, 教授 (60190625)
|
Keywords | 慢性閉塞性肺疾患 / 気道病変 / 気腫病変 / 炎症 / CT / 遺伝子発現 / 呼吸機能 / 形態学 |
Research Abstract |
1. ヒト臨床・生体データの蓄積及び気腫肺およびコントロール検体の収集京都大学肺組織バンクでは、現在、肺葉切除患者90例を登録し、プロトコールに則って組織を凍結保存中であり、現在も症例蓄積中である。登録喫煙症例中34例に閉塞性障害を認め、GOLD分類で17例がstageI,10例がstageIIであり、当初目的としたCOPD早期症例は着実に登録例が増加している。早期病変における組織での組織から得られたRNAからマイクロアレイでの早期病変における局所変化をRNAレベルで検討する予定であったが、抽出したRNAのqualityがアレイ検索には充分ではないこと多かった。原因としては、手術後の組織ステージングなどのための検索が優先されるために、固定までに時間が若干経過することが考えられる。現在は、全肺組織と、レーザーマイクロダイセクション法で切り出した血管組織からRNA抽出を行っており標的遺伝子をreal time PCRで定量している。また、組織から平滑筋細胞および気道上皮細胞を分離・培養するシステムが確立され、今後疾患・重症度別に疾患関連遺伝子の発現状況の差異の検討を継続する予定である。同時に末梢血から得られたゲノムDNAのSNP解析を行っており、臨床情報との対比への準備を進めている。臨床研究では、CT画像上での気腫病変よりは気道病変が呼吸機能低下に関与が深いこと、また、逆流性食道炎症状が増悪の寄与因子であることを証明し、論文として発表した。 2. マウスの肺気腫のデータ蓄積と評価急性および慢性喫煙暴露マウスモデルにおいて、チオレドキシンの高発現が急性炎症および慢性期の気腫病変を軽減させることを証明し、論文として報告した。引き続き、マウスへの長期喫煙暴露を継続しており、今後はMAPKKシグナルの病態への関与の解明と、MAPK阻害の治療応用を検討していく予定である。
|
Research Products
(7 results)
-
[Journal Article] Impact of gastro-oesophageal reflux disease symptoms on chronic obstructive pulmonary disease exacerbation2008
Author(s)
Kunihiko Terada, Shigeo Muro, Susumu Sato, Tadashi Ohara, Akane Haruna, Satoshi Marumo, Daisuke Kinose, Emiko Ogawa, Yuma Hoshino, Akio Niimi, Tadayuki Terada, and Michiaki Mishima
-
Journal Title
Peer Reviewed
-
-
-
[Presentation] Impacts of gastro-oesophageal reflux symptoms on exacerbations of COPD2007
Author(s)
K. Terada, S. Muro, A. Niimi, E. Ogawa, Y. Hoshino, S. Sato, T. Ohara, D, Kinose, A. Haruna, S. Marumo, M. Mishima
Organizer
European Respiratory Society
Place of Presentation
ストックホルム
Year and Date
2007-09-18
-
-
-