2004 Fiscal Year Annual Research Report
家族性ステロイド抵抗性ネフローゼ症候群の責任遺伝子探査
Project/Area Number |
16390245
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
塚口 裕康 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 助手 (60335792)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
土井 俊夫 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (60183498)
香美 祥二 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (00224337)
飯島 一誠 国立成育医療センター, 小児腎臓科, 医長
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Keywords | ネフローゼ症候群 / 連鎖解析 / 遺伝子変異 |
Research Abstract |
【目的】ネフローゼ疾患遺伝子ポドシン(NPHS2)は欧米諸国の劣性遺伝・家族性SRNの30-40%、孤発例の10%に関与している。しかし我が国の家族性SRN症例ではNPHS2変異は極めてまれである。本邦SRN症例では欧米と遺伝素因が異なっており、今後我が国独自でSRN症例を集積し疾患遺伝子探査を進める。 【方法】三省合同の倫理指針に準拠したヒトゲノム・遺伝子解析研究倫理審査委員会において承認された研究計画書を使用し、関連病院からの協力で承諾書を得て、問診調査を行なった。劣性遺伝・家族性ステロイド抵抗性ネフローゼ症例の症例は、早期蛋白尿(3ヶ月から5歳)、早期に腎不全に到る(10歳以下)、腎生検組織像は微小変化群から巣状糸球体硬化症、腎移植後の再発なし、という診断基準を満たすものを対象とした。変異解析はABl310自動シークエンサーを用いたPCR産物の直接シークエンス、マイクロテライト解析はABl linkage mapping setを用い、GeneScan/Genotyper programでデータ処理した。連鎖解析のLOD値算定には、MLINK programとGeneHunter programを用いた。 【結果】家族性ネフローゼ症例の臨床調査では、遺伝様式は劣性14症例、優性遺伝20症例があり、ほぼ同数であった。劣性遺伝の症例は優性遺伝より早期発症の傾向があった。一部の劣性遺伝の症例について、代表的なネフローゼ責任遺伝子NPHS1(ネフリン)とNPHS2(ポドシン)の連鎖解析と変異スクリーニングを同定した。 【考察】収集したサンプルで有意な遺伝子マッピングが可能であることを確認した。今後新たな疾患遺伝子の解明にむけて全ゲノムレベルでの連鎖解析を進めていく予定である。
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Research Products
(1 results)