2006 Fiscal Year Annual Research Report
マウスのQTL解析を応用したヒトの糖尿病の疾患感受性遺伝子多型の同定
Project/Area Number |
16390265
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
板倉 光夫 徳島大学, ゲノム機能研究センター, 教授 (60134227)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 寛 徳島大学, ゲノム機能研究センター, 助教授 (20294639)
森谷 眞紀 徳島大学, ゲノム機能研究センター, 学術研究員 (50301312)
国香 清 徳島大学, ゲノム機能研究センター, 学術研究員 (30396254)
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Keywords | QTL / Lepr^<db>マウス / コンジェニックマウス / 2型糖尿病 / 疾患感受性遺伝子 / サブコンジェニックマウス / 動物モデル / 内臓脂肪量 |
Research Abstract |
我々は、新規の2型糖尿病の疾患感受性遺伝子を同定することを目的として、遺伝的背景が全く同一のクローン化されたマウスを用いて、糖尿病を自然発症するマウス(dbマウス)を他系統のC3HおよびDBA2マウスと交配させる疾患感受性座位(QTL)解析を大規模に推進してきた。その結果、QTLをマウスゲノム上に14箇所以上特定した(いずれも統計的有意水準;LOD Score 4.3以上)。これらのQTLの内、遺伝的背景が異なる条件においても普遍的な影響を示す2座位および1系統のみで高LOD値を示す2座位をターゲット領域として選定し、QTL領域以外の他の領域を、のマウス由来のBKS種由来の染色体に置換した「コンジェニックマウス」を用いて生体レベルで評価し、かつファインマッピングを目的とした「複数のコンジェニックsub lineマウス」を作製し検討した。本年度の研究期間で、以下の知見を得た。 1)昨年度迄のコンジェニックマウス解析結果で、QTL領域の単独効果が見出された2領域に対し、再度その再現性を検討した結果、体重、内臓脂肪重量、空腹時血糖値やインスリン濃度などに強い作用が認められた1領域(A)、および体重、内臓脂肪重量、総コレステロール値などに作用が認められた1領域(B)、計2領域を確実に特定した。 2)上記2領域の内、A領域については、16系統のsub lineマウスを作製、この内7系統を用いたファインマッピング解析を計3回実施した結果、体重や脂肪重量に作用する約3Mbの領域(56遺伝子存在)を特定した。空腹時血糖値やインスリン濃度などを指標としたファインマッピング解析も実施したが、空腹時血糖値に対する作用自体が安定せず、候補領域の絞り込みは出来なかった。 3)マウス系統間のハプロタイプ構造を解析し、マウス系統間で異なる候補ゲノム領域を4.6Mbに絞り込んだ。
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Research Products
(7 results)