2004 Fiscal Year Annual Research Report
造血器腫瘍に関連する遺伝子異常と細胞の分化,増殖における役割
Project/Area Number |
16390282
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
|
Research Institution | Aichi Cancer Center Research Institute |
Principal Investigator |
瀬戸 加大 愛知県がんセンター(研究所), 遺伝子医療研究部, 部長 (80154665)
|
Keywords | 悪性リンパ腫 / 染色体転座 / アレイCGH / ゲノム |
Research Abstract |
リンパ造血器腫瘍には、病型病態を特徴付ける染色体転座とその責任遺伝子が明らかとなっている。しかし染色体転座単独では腫瘍化しないことも明らかとなっており、転座以外のにどのような遺伝子が関与しているのか明らかではない。本研究の目的は、染色体転座関連遺伝子とそれらに関連して腫瘍化に寄与する遺伝子を見出し、正常リンパ造血器細胞の分化、増殖、細胞死における役割の解明することである。びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)は全悪性リンパ腫の30〜40%を占めるもっとも頻度の高いリンパ腫であるが,その中には複数の疾患単位が含まれる.我々は,CD5細胞表面マーカーに着目し,CD5陽性(+)DLBCLが予後の悪い疾患単位を形成することを報告し,ゲノム異常様式も異なることを明らかにした。また、全ゲノムを均等に検討できるArray CGH法を確立することができたので、悪性得リンパ腫に認められる遺伝子異常について検討した。その結果、CD5+DLBCLとCD5-DLBCLとで、ゲノム異常様式が異なることを見出した。さらに、13q31両域の増幅が、予後因子として認められることを明らかにした。その領域から、新規遺伝子C130rf25を見出したが、その腫瘍化能や生物学的機能は現在検討中である。T/NKリンパ腫の病因と病態に関する遺伝子の解明と分化,増殖における役割の研究については、現在27症例を集積することができた。現在、array CGH法による解析を進めている。
|
Research Products
(16 results)