2004 Fiscal Year Annual Research Report
ARC軟骨を用いた、関節リウマチにおける軟骨保護・再生療法の開発
Project/Area Number |
16390286
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
針谷 正祥 東京医科歯科大学, 医学部附属病院, 助教授 (20238207)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮坂 信之 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (30157622)
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Keywords | 関節リウマチ / 軟骨 / 3次元培養 / アデノウイルス / 遺伝子導入 / 軟骨保護遺伝子 / BMP / ARC軟骨 |
Research Abstract |
本研究では、(1)ARC軟骨を用いたin vitro軟骨破壊評価系の確立、(2)ARC軟骨を用いたgrowth factorによる軟骨修復・再生過程の検討、(3)ARC軟骨への軟骨保護遺伝子導入による軟骨修復・再生過程の検討、(4)RA滑膜線維芽細胞によるARC軟骨の破壊の検討と、軟骨保護遺伝子導入による軟骨保護効果の検討、(5)SCIDマウスを用いた滑膜-ARC軟骨共移植系における軟骨保護遺伝子の軟骨保護効果の検討を目的としている。本年度は、(1)、(2)、(3)を中心に検討する予定であったが、本研究の要となる遺伝子導入方法の検討に重点をおいて実施した。 遺伝子導入は計画ではnucleofectorおよびadenovirusを検討する予定であったが、実験の再現性・簡便性から完成したARC軟骨にadenovirusを感染させる方法を選択した。GFP(green fluorescent protein)発現adenovirus(GFP-Ad)を各種titerでARC軟骨に感染させたのち、培養を継続し、GFP蛋白の発現を蛍光顕微鏡およびflowcytometryで観察・測定した。Flowcytometry解析では、感染10日後にARC軟骨を構成する全軟骨細胞の20-25%にGFP蛋白の発現を認めた。蛍光顕微鏡による観察では、GFP蛋白の発現は感染2-3日後から認められ、10-14日後まで蛍光発現量が漸増し、少なくとも4週間は持続的な発現が認められた。Western blotにより、GFP蛋白が発現されることを確認した。 軟骨保護遺伝子として最も強力なマトリックス産生誘導能を有する遺伝子の一つであるBMP-7発現adenovirus(BMP-7-Ad)を大量に作成し、超遠心にて精製した。BMP-7-Ad感染細胞の培養上清を特異的ELISA法で測定することにより、大量のBMP-7がBMP-7-Ad感染細胞から分泌されることを確認した。
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