2006 Fiscal Year Annual Research Report
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16390290
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Research Institution | St. Marianna University School of Medicine |
Principal Investigator |
中島 利博 聖マリアンナ医科大学, 難病治療研究センター, 教授 (90260752)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
八木下 尚子 聖マリアンナ医科大学, 難病治療研究センター, 講師 (40367389)
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Keywords | 関節リウマチ / 滑膜細胞 / シノビオリン / p53 / 小胞体 / アポトーシス / プロモーター / 発現制御 |
Research Abstract |
われわれはすでに新規E3ユビキチンリガーゼシノビオリンを同定し、RAの原因遺伝子であることを報告した(参考文献1-5)。今年度は、その基質を探索することを目的とした。 シノビオリン遺伝子欠損マウス由来のmouse embryonic fibroblasts(MEFs)とその比較対象である同腹の野生型マウス由来のMEFsよりタンパク質を抽出し、二次元電気泳動法によりプロテオミクス解析を行った。とくに本研究ではシノビオリン欠損MEFsにて蓄積している分子に関して同定した。その結果、驚くべきことにアンチオンコ遺伝子産物p53がシノビオリンによりユビキチン化され、かつ同分子の量と質の両面での制御にシノビオリンが細胞質、とりわけ小胞体でかかわっていることが世界で初めて明らかとなった。さらに、ショウジョウバエを用いた遺伝学的解析により、本調節機構は生体内でp53による細胞の増殖・死に関与することが証明された。 以上の結果から、RAの滑膜細胞anti-apoptotic分子であるシノビオリンがERストレスとともにp53のシグナルを介してRAを引き起こすという斬新なモデルを提唱することとなった。また、本モデルはRAに留まらず、がん・動脈硬化などの増殖性疾患に一般に展開可能であることは自明である。また、蛋白分解の基盤研究の面でもシノビオリンの双方向的シグナル調節機構は今後、多大なる貢献を予想させる発見であろう。 われわれのシノビオリンという独自にクローニングした分子の研究成果は、ついにRAのみならず、がんなどへの大きな展開を見せることとなった。さらに、同分子を標的とすることにより革新的RA治療が可能となることの理論構築がなされた。
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Research Products
(3 results)