2004 Fiscal Year Annual Research Report
CXCR4遺伝子導入による血液幹細胞移植の基礎的研究
Project/Area Number |
16390293
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
大津 真 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 講師 (30361330)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
有賀 正 北海道大学, 大学院・医学研究科, 教授 (60322806)
宮本 正樹 北海道大学, 北海道大学病院, 助手 (40333611)
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Keywords | CXCR4 / 血液幹細胞 / 骨髄移植 / レトロウイルスベクター / WHIM |
Research Abstract |
計画に基づき、研究を遂行した。 1,野生型Cxcr4発現ベクターの作製 マウスCxcr4 cDNAは京大長澤先生、大阪母子保健総合医療センター杉山先生より供与された。レトロウイルスベクターpGCsap(筑波大学、小野寺先生より供与)、および発現ベクターpcDNA3にCxcr4 cDNAを挿入し、DNA配列および遺伝子導入による蛋白発現を確認した。 2.WHIM患者変異導入Cxcr4発現ベクターの作製 ヒト-マウス間でCXCR4蛋白のC末細胞内領域アミノ酸配列は高度に保存されていることから、報告されたWHIM患者2名の変異をマウスcDNAに導入し、Cxcr4のWHIM変異体を作製した。R334X変異(マウスではR341X)、E343X(同、E350X)変異はそれぞれ19および10アミノ酸のC末欠失体であり、それぞれWHIM-1,WHIM-2変異体と命名した。PCRを用いた手法により、上記1のベクターにWHIM-1,WHIM-2変異を導入し、蛋白の発現を確認した。 3.レトロウイルス産生細胞株の樹立 pGCsapベクターについて、GP+E86、293GPG細胞を用いてウイルス産生細胞株を樹立し、ウイルス上清を調製した。CXCR4非発現細胞への遺伝子導入により目的蛋白の発現を確認した。 4.導入遺伝子由来蛋白の機能性評価 Cell migration assayにより行ったが、K562でassayの至適条件が見出せず、またCXCR4高発現細胞株Jurkatでは遺伝子導入による差を認めなかった。現在、詳細につき検討中である。 5.マウス骨髄幹/前駆細胞への遺伝子導入および移植 GP+E86由来ウイルス上清では導入効率が不十分であり、遺伝子導入による骨髄再構築能の変化を認めなかった。現在、293GPG由来ウイルス上清を用いて高効率の遺伝子導入が可能となったので、この技術を応用してさらに検討を加える予定である。
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Research Products
(6 results)