2005 Fiscal Year Annual Research Report
マウス、ヒト体性幹細胞を用いた骨格筋変性疾患治療の基盤技術の開発体
Project/Area Number |
16390300
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
平家 俊男 京都大学, 医学研究科, 助教授 (90190173)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
依藤 亨 京都大学, 医学研究科, 講師 (60220779)
平松 英文 京都大学, 医学研究科, 助手 (40362503)
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Keywords | 骨格筋 / 造血幹細胞 / GFP / c-kit / Sca-1 / Lin / satellite細胞 / 骨格筋幹細胞 |
Research Abstract |
骨格筋再生における造血幹細胞の関与について検討した。放射線照射したマウスに、GFPトランスジェニックマウス由来のc-kit陽性、Sca-1陽性、Lin陰性の造血幹細胞分画を移植し、放射線障害により惹起される骨格筋再生過程における関与について検討した。その結果、移植1週間において、GFP陽性の骨格筋を認めるようになり、c-kit陽性、Sca-1陽性、Lin陰性の細胞分画に骨格筋への分可能を有する細胞群が存在することが明らかとなった。しかし、このGFP陽性骨格筋は、次第にGFP陰性の骨格筋へと置換され、短期における骨格筋再生現象しか観察されない。その、後移植後6カ月を経過した移植マウスの骨格筋においても、GFP陽性骨格筋は認められない。しかし、このマウスにおいて、骨格筋よりsingle fiberを単離し、single fiberに付着するように存在する骨格筋幹細胞satellite細胞を観察するに、GFP陽性satellite細胞の存在、およびin vitroの分化検討におけるGFP陽性骨格筋の形成を確認した。この結果、c-kit陽性、Sca-1陽性、Lin陰性の細胞分画には、短期の骨格筋再生に寄与する細胞群とともに、長期にわたって骨格筋再生に寄与するsatellite細胞へと分化し得る細胞群が存在することが明らかとなった。より精密な細胞分画の同定、効率よくsatellite細胞へと分化する機構の開発に向けて、検討を進めている。
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