2005 Fiscal Year Annual Research Report
抗IL-6レセプター抗体を用いた若年性特発性関節炎の病態に関する網羅的解析
Project/Area Number |
16390305
|
Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
横田 俊平 横浜市立大学, 大学院・医学研究科, 教授 (10158363)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森 雅亮 横浜市立大学, 医学部, 準教授 (30254204)
今川 智之 横浜市立大学, 大学病院, 助手 (20336548)
|
Keywords | 若年性特発性関節炎 / IL-6 / 抗IL-6レセプター抗体 / プロテオーム解析法 / DNAチップ / 原因検索 |
Research Abstract |
平成16年度に引き続き、以下の項目について検討を行っている。 1)プロテオーム解析法によるIL-6阻害治療の標的分子の同定と本疾患の根本的原因の検索 (i)患児血清中蛋白質の分離精製:抗IL-6レセプター抗体投与前後の若年性特発性関節炎患児から得られた血清を希釈し、二次元電気泳動で精製した。 (ii)抗IL-6レセプター抗体投与前後血清の特異的蛋白質の検討:上記のゲル電気泳動法で分離された蛋白質を、differential display法にて比較検討することにより、各患児の抗IL-6レセプター抗体投与前後において認められる特異的蛋白を検出した。 (iii)peptide finger-printing法による遺伝子同定:検出された蛋白質をゲル中でプロテアーゼ分解した後、分解物を質量分析装置で分析し、得られた質量スペクトルをデータベース内で比較し、蛋白質をコードする遺伝子の同定を行なった。得られた遺伝子及び機能に関する情報のデータベース化を現在行なっている。 2)DNAチップによるIL-6阻害治療の阻害標的分子の同定と本疾患の根本的原因の検索 (i)患児検体からのRNA抽出とcDNAの合成:患児の末梢血単核球を分離し、RNAを抽出しcDNAを合成。 (ii)DNAチップによる検索:IL-6阻害により発現が抑制または亢進している分子群を同定し、抗IL-6レセプター抗体による反応性と関連する分子も検索した。 (iii)クラスタ解析:DNAチップによる発現結果は様々な条件下でクラスタ解析を行い、その結果をグループ化し、グループ間での比較を行い、さらにニューラルネットワークシステムにより分子を絞り込んだ。 (iv)リアルタイム定量的PCRによる発現確認:DNAチップで絞り込んだ分子は本法にて発現を確認し、またゲノム情報を駆使して疾患との関連性を検討している。 現在、上記1),2)の結果を比較検討しているが、計画目標は順調に達成できていると考えている。
|
Research Products
(2 results)