2005 Fiscal Year Annual Research Report
表皮細胞間接着・細胞骨格分子間結合制御と各種水疱症発症機序の分子生物学的研究
Project/Area Number |
16390314
|
Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
北島 康雄 岐阜大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (70111797)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高木 肇 岐阜大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (70226752)
市来 善朗 岐阜大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (30223093)
青山 裕美 岐阜大学, 医学部附属病院, 講師 (90291393)
|
Keywords | 天疱瘡 / 表皮水疱症 / デスモソーム / デスモグレイン / ケラチン / 自己免疫性水疱症 / 先天性表皮水疱症 / シグナル伝達 |
Research Abstract |
本研究の目的はdesmosome構成分子の構造と機能の分子制御機構をケラチン中間径線維細胞骨格との分子間結合制御の観点から、その障害に起因する水疱症である天疱瘡と単純型表皮水疱症(EBS)の分子病態解明と相補的、分子細胞生物学的に解明しようとするものである。 本年度は天疱瘡において病因抗体であるdesmogleins 3に対する自己抗体が抗原に結合した後の発症機序について研究を継続した。その結果の一部として、desmosome細胞間接着分子のdesmoglein 3対する病原性あるいは非病原性モノクローナル抗体処理によって培養ケラチノサイトにおいて、desmoglein 3欠損desmosomeが形成されることを実験的に明らかにした。さらに、新生児マウスに患者天疱瘡抗体を投与した後、desmoglein 3とβcateninとの量比で表皮細胞中ののdesmoglein 3をwestern blot analysisで解析したところ30% desmogleins 3が減少し、水疱が形成されることが判明した(これらは2005年度米国研究皮膚科学会、日本研究皮膚科学会で発表)。また免疫電顕でdesmoglein 3は減少するがdesmocollin 3は減少しないことを示した(J Dermatol Sci 40:209-211,2005)。 一方、adherens junctionの裏打ち蛋白でE-cadherin結合p120cateninがdesmosomeにも存在し、desmoglein 3とも結合することを見いだした。さらに、desmoglein 3対するモノクローナル抗体処理でdesmoglein 3結合性のp120cateninチロシンリン酸化がエピトープ特異的に多様に生じることを発見した(2006年度米国研究皮膚科学会、日本研究皮膚科学会発表抄録受理)。
|
Research Products
(5 results)