2004 Fiscal Year Annual Research Report
組織特異的遺伝子破壊法を利用した表皮スフィンゴ脂質の生理的役割の検討
Project/Area Number |
16390316
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
竹田 潤二 大阪大学, 先端科学イノベーションセンター, 教授 (50163407)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
東城 博雅 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (90135707)
橋本 公二 愛媛大学, 医学部, 教授 (00110784)
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Keywords | Arnt / コンディショナルジーンターゲティング / スフィンゴ脂質 / desaturase |
Research Abstract |
転写因子Arntの表皮特異的遺伝子破壊マウスは、バリアー機能が著しく低下していたが、組織学的解析においては明らかな構造変化が認められなかった。しかし、電顕の解析では、角層のラメラー構造の縞模様のスペーシングがArnt破壊マウスで若干狭くなっている傾向が認められた。生化学的解析では、スフィンゴ脂質の4位に2重結合が挿入されていないことが判明している(Takagi et al. J.Clin.Invest,112(9):1372-1382.2003)。 スフィンゴ脂質の4位に2重結合を挿入する酵素はDesaturaseである。2種類のDesaturaseが報告されていたので、Arnt破壊マウスの表皮RNAでの発現量を検討した。Desaturase1の発現量は、野生型マウスと変わりなかったが、Desaturase2の発現量は野生型マウスに比べ1/10以下に低下していた(Takagi et al. J.Clin.Invest,112(9):1372-1382.2003)。そこで、Arnt破壊マウスの表皮における表現型がDesaturase2によるものかどうかをDesaturase2の表皮特異的遺伝子破壊マウスを樹立して確認することにした。 Desaturase2遺伝子は、4つのエクソンからなり、機能ドメインと思われるところは第2エクソンにコードされていた。そこで第2エクソンをloxPで挟み込むようなターゲティングコンストラクトを作製した。現在、皮膚特異的にCreを発現するマウス(K5-Cre)と交配することにより、Desaturase2の表皮特異的遺伝子破壊マウスを作製中である。
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Research Products
(5 results)