2005 Fiscal Year Annual Research Report
薬剤溶出薄層人工血管被覆ステントの開発と安全性の検討
Project/Area Number |
16390333
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
石橋 忠司 東北大学, 医学部, 教授 (40151401)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 明弘 東北大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (20250756)
松橋 俊夫 東北大学, 病院・助手 (40333819)
菱沼 隆則 東北大学, 病院・助教授 (20199003)
中山 泰秀 国立循環器病センター研究所, 生体工学部, 室長(研究職) (50250262)
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Keywords | 薬剤溶出 / ステント / 自己拡張 |
Research Abstract |
1.(薬剤溶出カバーステントの改良) 昨年度から引き続き、薬剤溶出型ステントの人工被膜方法の改良を行った。自己拡張型のニチノールステント(センダイステント)周囲に被覆する方法を検討した。幾つかの改良すべき問題点が見つかった。 例えば、非被覆時にはSENDAISTENTに特有の屈曲、蛇行時の内腔保持は良好であったが、被覆後には内腔保持力、屈曲性が劣化する。また、自己拡張の記憶メモリサイズまで最大拡張した後に被膜し、デリバリーに格納すると、病変部では最大記憶径まで拡張しないので、ステント内腔面にしわや折れ曲がりが生じ、人工血管の重なりなどが生じる。この現象は動物実験では厚い人工血管を被覆した場合や血管損傷の過剰修復と同じような現象が起こり、内膜が厚くなってしまう。せっかく薬剤溶出してもこれでは台無しで、大きな問題に遭遇した。この問題を解決することが今後の最大の課題となっている。金属メモリー径の小さいサイズでの状態で被覆処理し、その後、最大径での記憶処理の方法が必要であり、金属材料処理を東北大学工学研究科と協議、検討中である。 2.(動物実験) 動物実験モデルでは血管障害モデルを用いて。国立循環器病センター研究所の施設を使用し、生犬を用いた実験を行った。アルガドロバンを用いた薬剤溶出ステンントを作成し、その病理学的検討を行い、人工血管の内膜面に内皮増殖を確認し、その内膜肥厚抑制こうかを確認した。その成果は2005年人工臓器学会にて発表した。検討にはその画像データから三次元モデルや生体内視鏡モデルを作成し(MACパソコンと専用ビデオカードVolume Proを搭載し、OsiriXを用いて解析)、病理学的所見と対比検討中であり、その成果を一部2006国際学会にて発表予定である。
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Research Products
(7 results)