2006 Fiscal Year Annual Research Report
頭頚部癌・食道癌の放射線感受性予測とその修飾法の開発に関する基礎的臨床的研究
Project/Area Number |
16390335
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
笹井 啓資 新潟大学, 医歯学系, 教授 (20225858)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松本 俊治 順天堂大学, 医学部, 助教授 (60138196)
土田 恵美子 新潟大学, 医歯学総合病院, 講師 (70210630)
笹本 龍太 新潟大学, 医歯学総合病院, 助手 (60345501)
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Keywords | 食道癌 / 放射線感受性 / EGFR / AG1478 |
Research Abstract |
臨床例での感受性および合併症予測に関する検討 化学放射線療法を施行したIIAからIV期食道癌68症例を対象に検討を行った。22例がCR、35例がPRであった。42例が再発し41例が癌死した。5年全生存率20%であり、T2-T3MO症例30例では5年全生存率27%であった。このT2-T3MO症例中23例について病理組織標本の再検討を行った。また合併症に関しては諸因子を検討した結果、照射範囲のみが有意であった。 EGFRファミリー蛋白阻害による放射線効果の修飾 京都大学から供給を受けた食道癌細胞を用い、種々のEGFRファミリー蛋白阻害剤と放射線の併用効果をコロニー形成法および微小核形成法を用いて測定した。昨年度まではモノクロナール抗体を用いて研究を行ってきたが、むしろ防御効果が観察されているため、本年度はEGFR蛋白に特異的に作用す薬剤を中心にテストした。しかし、新たにテストしたEGFR阻害剤AG1478および他のチロシンキナーゼ阻害剤いずれでも放射線の増感効果をKYSE30、KY150、kYSE410の3種類の食道癌扁平上皮癌細胞で認められなかった。 その他の方法を用いた食道癌放射線感受性予測 放射線感受性・DNA量・染色体数などの細胞の特徴が異なる5種のヒト食道扁平上皮癌細胞株を用い、微小核形成試験法で得られた微小核頻度とコロニー形成法で得られた細胞生存率の相関について調べ、放射線感受性予測の可能性を検討した.DNA量・染色体数などで補正を行っても、他の腫瘍細胞に関する報告とは異なり本試験では食道癌の放射線感受性予測が困難であることが明らかになった。
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Research Products
(2 results)