2004 Fiscal Year Annual Research Report
多種部位深部加温を目的としたリエントラント型ハイパーサーミアシステムの構築
Project/Area Number |
16390345
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
加藤 和夫 明治大学, 理工学部, 助教授 (80115104)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
土屋 一雄 明治大学, 理工学部, 教授 (00090100)
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Keywords | ハイパーサーミア / 深部加温 / 多種部位 / 形状可変空胴共振器 / インピーダンス整合器 / 広帯域高周波電源装置 / 寒天ファントム / 3次元有限要素法 |
Research Abstract |
本研究では、多種部位深部癌の非接触加温治療を目指して、リエントラント型ハイパーサーミアシステムの設計・試作を目的としている。以下に、本年度の主な成果を示す。 (1)形状可変空胴共振器内の電磁界分布の理論的検討:3次元有限要素法プログラム(JMAG-Studio)を用いた電磁界解析を行い、空胴共振器の形状と共振周波数および共振時の電磁界分布パターンとの関係を明らかにし、共振器の設計・試作の可能性を確認した。 (2)周波数および形状可変空胴共振器ならびに励振用アンテナの設計・試作:(1)での解析結果をもとに、アルミ製のリエントラント型空胴共振器を設計・試作した。さらに、空胴共振器内部に電磁波を励振するためのループアンテナを設計・試作し、空胴共振器内部に組み込んだ。 (3)インピーダンス整合器および広帯域高周波電源装置の設計・試作、システム制御用ソフトウェアの開発:市販のインピーダンス整合器、高周波アンプをベースに、高周波電力を空胴共振器内部で有効に消費するための整合器、深部腫瘍を43〜44℃程度に加温するための広帯域高周波アンプを試作した。さらに、共振器内部の内円筒の移動およびシステムを制御するためのソフトウェアを開発した。 (4)基礎加温実験:頭部、肝部および胃部の腫瘍を模擬した寒天ファントムを自作し、本試作加温システムによる加温実験を実施した。赤外線熱画像装置および光ファイバ温度計を用いた温度計測結果から、本試作加温システムによれば、人体深部の様々な部位に生じた腫瘍を加温できる可能性のあることを確認することができ、本年度の目標を達成できたと考えている。
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Research Products
(2 results)