2005 Fiscal Year Annual Research Report
超高磁場多核種MRSを用いる脳機能発現の代謝機構の研究
Project/Area Number |
16390346
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Research Institution | National Institute for Environmental Studies |
Principal Investigator |
三森 文行 独立行政法人国立環境研究所, 環境ホルモン・ダイオキシン研究プロジェクト, 総合研究官 (90125229)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡邉 英宏 独立行政法人国立環境研究所, 環境ホルモン・ダイオキシン研究プロジェクト, 主任研究員 (60370269)
梅津 豊司 独立行政法人国立環境研究所, 環境ホルモン・ダイオキシン研究プロジェクト, 主任研究員 (00223610)
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Keywords | 超高磁場MRI / 多核種MRS / 脳機能イメージング / 脳代謝 / RFコイル |
Research Abstract |
4.7T分光計内において脳賦活を行い、被験者の賦活領域での代謝物の変化を定量的に評価するために多核種MRSスペクトルの内、^1Hスペクトルの絶対定量法を考案した。In vivo脳で測定されたスペクトルは、帰属された9種の代謝物のin vitroスペクトルの直線的重ね合わせとしてフィットされる(linear combination model)。In vitro代謝物の濃度Caと、この代謝物のin vivo/in vitro面積強度比(A/a)とを用いてin vivo代謝物濃度CAは、Ca=Ca・(A/a)・xと表せる。xはin vivoとin vitroでの受信器負荷の差による補正係数である。本研究では以下の方法を用いてxを求めた。In vivoスペクトル測定領域で代謝物と同時に水の信号強度を求め、in vitroでの水信号との強度比(W/w)とin vitro水濃度55.5Mより、in vivo水濃度CwをCw=55.5・(W/w)・xと求める。一方、被験者の3次元MDEFT画像より代謝物測定領域の組織分画を行い、灰白質(GM)、白質(WM)、脳脊髄液(CSF)の占有比率を求めた。GM、WM、CSFでの水含有濃度を占有比率で比例配分することによりCwを求めた。これよりxを求め、in vivo代謝物の絶対定量を可能とした。これにより10分の測定時間で9代謝物、2.7分の測定時間で7代謝物の絶対定量が可能となった。一方、^<31>Pスペクトルは表面コイル検出器を用いているためこの方法を適用できない。この点を改善するために、TEM方式で24エレメントを交互に^<1>H、^<31>Pに同調するボリューム型2核同調信号検出器の開発を行った。これまでの予備測定で、両核ともにほとんど損失のない信号検出が可能であることを確認した。
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Research Products
(5 results)