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2004 Fiscal Year Annual Research Report

動脈石灰化におけるmatrix metalloproteinaseの役割

Research Project

Project/Area Number 16390351
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (B)

Research InstitutionAsahikawa Medical College

Principal Investigator

笹嶋 唯博  旭川医科大学, 医学部, 教授 (20109515)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 山崎 弘資  旭川医科大学, 医学部, 講師 (20281884)
KeywordsAGE / MMP / 動脈硬化 / 動脈石灰化
Research Abstract

血管動脈硬化の終末像として石灰化の発生機序を明らかにし、その予防や治療を確立するため、平成16年度は若年〜壮年無疾患ヒト19例の内胸動脈光顕像の観察、代用血管の移植前および摘出標本について血管基質の自家蛍光検出と平行してAGE免疫染色を実施した。MMPを中心とする免疫染色はヒト代用血管摘出標本について検討した。さらに動脈石灰化初発の局在と初期進展像を明らかにするため、石灰化の有無を電子プローブマイクロアナリシス(EPMA)にて走査電顕観察下に糖尿病ラット大動脈輪切断面のカルシウムおよびリンの元素分析を行った。ヒト内胸動脈輪切光顕所見では、内膜側中膜弾性板に初期変性像が観察され、動脈硬化は中膜内側にはじまることが推察された。自家蛍光観察では健康人および代用血管としての摘出内胸動脈のいずれにおいても中膜弾性板の高度の自家蛍光が観察され、筋性動脈(橈骨動脈または右胃大網動脈)、自家静脈代用血管のいずれにおいても高度の弾性線維層の発光を認めた。しかしAGE免疫染色では内胸動脈に比べ筋性動脈は軽度、自家静脈グラフトでは高度のAGE陽性染色所見が観察されたことから、自家蛍光はAGE化を検出していない可能性が強く示唆された。MMP染色はいずれの代用血管においても陽性所見が得られず、染色条件を含めて再検討を余儀なくされた。
以上より代用血管では内胸動脈が最もAGE化が少なく、変性が少ないことが確認されたが、MMPの関与を解明するに至っていない。一方、動脈硬化初発の局在では初発部位を中膜内側に推定し、EPMAでは中膜に微細石灰化所見が観察され、その有用性が示されたが、動脈石灰化の初発と進展および中膜硬化症と内膜硬化症の発生の相違などを明らかにするには至らず、次年度の課題となった。血管壁微細構造における沈着の局在や発生機序を明らかにするためには、さらに分析電子顕微鏡を併せて実施する必要があり、また動脈硬化初発病巣の特定のため糖尿病ラットを使用したが、動脈硬化が軽度でヒトと異なる可能性が示唆され、動脈硬化モデルの選択も課題である。

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Published: 2006-07-12   Modified: 2016-04-21  

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