2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16390380
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
小林 直哉 岡山大学, 医学部・歯学部附属病院, 助手 (10325102)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩垣 博巳 岡山大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (50240867)
香川 俊輔 岡山大学, 医学部・歯学部附属病院, 助手 (00362971)
白川 靖博 岡山大学, 医学部・歯学部附属病院, 医員 (60379774)
持立 克身 独立行政法人国立環境研究所, 環境健康研究領域, 上席研究員 (20132863)
松川 啓義 岡山大学, 医学部, 非常勤講師 (10379729)
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Keywords | レンチウイルスベクター / ヒトテロメラーゼ遺伝子 / インスリン分泌ヒト不死化株 / 糖尿病動物モデル / 国際情報交換 / カナダ |
Research Abstract |
1.健常ヒト膵島β細胞の可逆性不死化株NAKT-15を樹立した。Cre/loxP反応にてNAKT-15細胞から不死化遺伝子を取り除くために、遺伝子導入効率の良好なアデノウイルスベクターAxCANCreを使用した。AxCANCreをNAKT-15細胞に感染させた後、不死化遺伝子を取り除いた復帰NAKT-15細胞をマトリゲル上で培養すると、細胞は自然に膵島様凝集塊を形成した。 2.免疫染色にて、細胞質内のインスリンが染色され、インスリン産生に重要である転写因子PDX-1の発現も確認された。また、復帰NAKT-15細胞ではIsl-1、Pax6、Nkx6.1、Pdx-1といったβ細胞に重要な転写因子とプロホルモン転換酵素1/3および2、分泌顆粒タンパク質の発現が認められた。また、復帰細胞はグルコース濃度に応答したインスリン分泌が認められた。 3.復帰NAKT-15細胞を用いて糖尿病モデルマウスを作成し、腎皮膜下移植したところ、全例(10例)とも血糖値のコントロールが可能で有意に生存率が延長した。経過中、当該マウスは低血糖を呈することはなかった。一方、細胞移植を受けなかったマウスは全例(10例)糖尿病にて死亡した。 4.遺伝子操作したNAKT-15細胞を直接生体内に移植することは、倫理的なハードルが高いことが容易に伺われる。よって、我々は、NAKT-15細胞をデバイスに閉じこめた形で使用することが、安全面から高いと考え、皮下埋め込み式バッグ型バイオ人工膵臓の開発に取り組み、マウス実験用のバックを作成した。
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Research Products
(2 results)