2004 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト羊膜細胞の膵ラ島構成細胞への新しい分化誘導法・移植・バイオ人工ラ島の開発
Project/Area Number |
16390384
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
石川 博 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (30089784)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
橋本 尚詞 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教授 (80189498)
立花 利公 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (80163476)
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Keywords | ヒト羊膜細胞 / HEA-1 cell line / 潅流細胞 / 奇形腫(テラトーマ) / 神経管原基 / 消化管原基 / インスリン産生細胞 / 胚葉体 |
Research Abstract |
ヒトの初期胎盤よりピンセットで剥がした羊膜をカミソリメスで細切後消化酸素(0.1%トリプシン-0.02%EDTA/PBS(-))で細胞を解離し、DMEM/F12+10%ヒト胎児血清(靱帯血バンクより)にて初代培養を行った。 単層培養で増殖する細胞シート中に出現する小型細胞の集団から成るドーム型コロニーを濾紙法を用いてcolonial cloningし、HEA-1 cell lineを樹立した。この細胞は正常2倍体性の核型を有し、粗面小胞体がよく発達しているという特徴を持つが、この特徴はラットやマウスのES細胞にも認められるものである。 次に、HEA-1細胞をヌードマウスの皮下に移植すると、神経管の原基、消化管原基、胎児性軟骨、膜性骨化による骨形成などが観察される三胚葉性のテラトーマを形成したことと上記電顕による微細構造の特徴から、HEA-1細胞は多分化能を有する可能性が強く示唆された。また、テラトーマ中には免疫染色によりインスリンを含有するβ細胞もラ島と思われる構造物中に存在していた。 次に、HEA-1細胞に低濃度のレチノイン酸を作用させ多極神経細胞やグリア細胞を分化させることに成功し、第4回日本再生医療学会にて発表した(平成17年3月2日、大阪、p2-181)。 現在、HEA-1細胞から懸濁培養により胚葉体を作製し、この胚葉体をローズ型潅流培養装置にて胚子様構造物へと分化誘導する際、高濃度グルコース培養液で培養してインスリン産生細胞への分化を誘導している。
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Research Products
(2 results)