2004 Fiscal Year Annual Research Report
小児重症心不全治療を目指したヒト臍帯血由来間葉系幹細胞の心筋細胞への転換法の確立
Project/Area Number |
16390399
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
饗庭 了 慶應義塾大学, 医学部, 講師 (70184025)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
梅澤 明弘 国立成育医療センター研究所, 生殖医療研究部, 部長 (70213486)
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Keywords | 間葉系幹細胞 / 心筋再生 / 細胞移植治療 |
Research Abstract |
間葉系細胞を用いた心筋細胞移植は新たな治療法として注目を集めており、一部ではすでに臨床応用が開始されているが、治療法自体の安全性、使用する細胞の特徴と規格、治療結果の評価方法などの問題の解決は急務である。そこで、本研究では、再生医療の効果的かつ安全な実施への応用を目指したヒト臍帯血由来間葉系幹細胞の培養技術・特徴解析などの基盤情報整備を行うことを目的として研究を推進している。 1)慶應義塾大学病院心臓血管外科にて、小児開心術だけでも年間100例以上行っており、現在もその数をふやしている。本邦における有数の心臓外科施設であり、本治療法の適応、手術手技、術後管理、治療効果の評価を行うことを可能としている。 2)ヒト臍帯血より作成したヒト間質細胞を間葉系幹細胞の供給源とする。その際、ヒト血清ならびにヒト液性因子のみからなる培養法の開発を進めており、有用な増殖因子の順列組み合わせによる培養条件の検討を行った。なお、ヒト幹細胞の培養維持にはフィーダー細胞との共培養が必須であり、その種類と供給方法、維持方法についても検討を加えた。また、得られたヒト幹細胞に対して、網羅的発現遺伝子解析(Affimetrix社GeneChipによる解析)ならびにモノクローナル抗体を用いた既知の分子発現解析を行った。 3)ヒト間葉系幹細胞の分化能検定システムの開発ならびに他の幹細胞による分化形質発現システムを通じた情報収集を行う。ヒト間葉系幹細胞の分化能検定システムについては、細胞培養系での分化誘導法の決定と免疫不全動物(NOD/SCID/IL-2γ-/-)への移稙による生着、機能発揮、組織構築能に関する検討を進行させている。
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Research Products
(1 results)