2004 Fiscal Year Annual Research Report
骨髄幹細胞の細胞融合能を利用した脳腫瘍に対する遺伝子・抗血管新生療法の基礎開発
Project/Area Number |
16390401
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
石井 伸明 北海道大学, 大学院・医学研究科, 助手 (70312353)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 浩之 北海道大学, 病院・医員 (70374478)
黒田 敏 北海道大学, 病院・助手 (10301904)
七戸 秀夫 北海道大学, 病院・医員 (80374479)
岩崎 喜信 北海道大学, 大学院・医学研究科, 教授 (00113522)
矢野 俊介 北海道大学, 病院・助手 (20374481)
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Keywords | brain tumor / Bone marrow stromal cell / Transplantation / cell fusion / anti-angiogenesis |
Research Abstract |
1 ラット骨髄細胞から幹細胞の採取・培養 8〜10週齢のSDラットの大腿骨より骨髄を採取し、これを継代培養してBMSC(P4〜6)とした。当初、この細胞に種々の成長因子を加え神経細胞、アストロサイト、血管内皮細胞に分化誘導を行うことも予定したが、効率が悪く中止した。後に、融合が見られた際に、その細胞の起源をFlow Cytometryにてソートすることとした。 2 細胞の標識 (1)BMSCの標識:GFP遺伝子の組み込まれたベクター(Monster Green^<TM> phMGFP vector : Promega)をtransfection試薬(TransFast^<TM>Trasfection Reagent : Promega)を用いてBMSCに組み込み緑色の蛍光発色を得た。ベクターの導入効率はFlow Cytometry(FCM)にて解析した結果、導入効率は高くて約26%程度であった。 (2)ラットC6グリオーマ細胞の標識:C6(P4〜8)は培養液中にbis-Benzimide(Hoechist33342:Sigma)を加え、24時間後に青色の蛍光を観察した。結果、bis-Benzimide染色はすべてのC6細胞核が青色蛍光を発した。 3 BMSCとグリオーマ細胞の融合実験 各々の細胞をシャーレの培養液中に、2〜5×10^4ずつ散布。24時間後、48時間後に観察した。 結果(1)24時間後の観察では異なる細胞間の反応は見られなかったが、(2)48時間後、形態上、緑色のBMSC細胞質が、青色のC6核を取り囲み捕捉しているものが極めて低頻度ながら、確認された。 このため今後、細胞融合を起こしたと考えられる細胞をより多く観察、回収、クローニングする手法を確立し、その生物学的特性の検討や、BMSCへの抗腫瘍遺伝子の導入などを予定している
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Research Products
(4 results)